文鮮明氏提唱の「日韓トンネル」、岸田総理の後援会会長に“接点”(2022年8月24日)
岸田総理の熊本の後援会会長が旧統一教会の関連団体の議長だったという報道を受け、後援会会長本人が会見しました。後援会の会長は旧統一教会が関係する「日韓トンネル」関連団体の議長を務めていたことを認め、「関係があるという認識がなかった」と話しました。
去年、河野太郎氏との決選投票を制し、自民党総裁に選出された岸田文雄総理。
得票は河野氏の170票に対し、岸田総理が257票と大きく差を広げていましたが、全国の党員・党友が投票権を持つ「党員票」は河野氏が39票で、岸田総理は8票でした。
全国的な人気が河野氏に傾いていたなか、8票という貴重な党員票の内、1票を取りまとめたのが、熊本県の岸田総理の後援会「熊本岸田会」。
その会長として陣頭指揮を執っていたのが、崇城大学の中山峰男学長です。
後援会「熊本岸田会」会長・崇城大学、中山峰男学長:「熊本で岸田先生の自民党票が1票確保できるように発起人の皆様、幹事の皆様と一緒にそういった運動を展開してきたということであります」
岸田総理誕生に貢献した中山学長。ところが今月24日発売の週刊文春は、彼が旧統一教会の関係団体に関わっていたと報じました。
週刊文春9月1日号:「総裁選の3カ月半前の昨年6月20日、“ある団体”の10周年記念総会に出席していたのだ。『日韓トンネル推進熊本県民会議』。約70名の参加者を前に、中山氏は高らかにこうあいさつした。『10周年を契機に、さらに活動を推進したい』」
援会「熊本岸田会」会長・崇城大学、中山峰男学長:「大陸と日本がトンネルでつながるということについては、大変夢があるということでですね、最終的には押される形で会長をお引き受けしたという経緯でございます」
「日韓トンネル推進熊本県民会議」とは果たしてどんな組織なのでしょうか。団体が推し進める日韓トンネルについて、旧統一教会を長年取材している鈴木エイト氏に聞きました。
ジャーナリスト・鈴木エイト氏:「日本と韓国をまず海底トンネルで結び、その先には北朝鮮を通してアジアユーラシア大陸に高速道路を造り、全世界に高速道路を張り巡らせるという一連の運動をすべて、世界平和高速道路建設運動ということで、文鮮明が提唱したもの」
しかし現在、工事はストップしているといいます。
ジャーナリスト・鈴木エイト氏:「(建設)当時ですね1ミリ掘るのに5万円かかるといって、『1ミリ5万円運動』といって、何口も信者から献金を集める口実に使っていた。国のプロジェクトなりに結び付けない限りは全く実現不可能な構想ではありますよね」
現場となった佐賀県唐津市を訪ねてみました。
全体を見てみても特に作業をしている様子はなく、人の姿も見えません。
それでも日本と韓国をトンネルでつなぐ大プロジェクトとして全国に推進会議が設立されるようになり、2011年に熊本県民会議が発足。
しかし議長となった中山学長は、「日韓トンネルが旧統一教会と関連があるという認識はなかった」と話します。
後援会「熊本岸田会」会長・崇城大学、中山峰男学長:「私は文春さんからの取材を受けるまではですね、日韓トンネルと統一教会の関係というものについては全くないという認識でおりましたし、今までずっと日韓トンネルの総会等でですね、携わっているなかでも、そういった雰囲気そのものですね、全くないという形できておりましたので大変びっくりしているところであります」「(Q.確認ですけど学長は『信者』ではないですか)ありません。どちらかというと統一教会に対しては大変、憤懣(ふんまん)といいましょうか、憤りを感じております」
中山学長は23日、議長を辞任。これまで団体との金銭の授受はなかったといいます。
コロナ療養中の岸田総理はオンラインで会見に臨み、改めて旧統一教会との関係を否定しました。
岸田文雄総理大臣:「私の熊本後援会会長である中山氏についてはご指摘の会議についても旧統一教会に関連しているという認識がなかった。さらに同会議はすでに辞められたと聞いております。私自身、統一教会との関係はないとの認識は変わってないということを申し上げる」
一方、相次ぐ政治家と旧統一教会の接点に自民党閣僚経験者は「今、何かやらなければいけない」といいます。
自民党・閣僚経験者:「一回きちんと公安なりに反社かどうかというのをチェックさせるべきだと思う。今も信教の自由という点からかなりギリギリのラインだと思う」
また、都内で講演を行った二階元幹事長は。
自民党・二階俊博元幹事長:「応援してくれる人たちをこちらが選択する権利というのはほとんどないんですよね。『応援してやろう』と言ってくれたら『よろしくお願いします』というのは合言葉ですよ。しかし、できるだけ気を付けてやったらいいですね。やるべきですよ」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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