【独自】SNS話題「あおりハンドル」“逆走”対向車にあわや…専門家が語る“注意点”【もっと知りたい!】(2022年8月12日)
今、“あおりハンドル”と呼ばれる危険な運転が、SNSなどで話題になっています。衝突事故も起こっているこの“あおりハンドル”。車の運転をする機会が増えるお盆休みに、何に注意すればいいのか、独自取材しました。
■“逆走状態”対向車にあわや…
左折のウインカーを出しながら、右に大きく膨らんで曲がっている車。
ツイッターから:「こういう、おもくそ右振りしている人は『自分が内輪差も車両感覚も理解できないヘタクソ』って、周りに宣言する行為で恥ずかしいからやめときや」
映像では、対向車線にはみ出し、しばらく走った後に左折。これは、ほとんど逆走です。
ツイッターから:「完全に逆走してからの左折。後ろ走ってて、どこ行くんだろ?って思ったもん」
さらに、対向車線に大きく膨らんだ後、左折していきますが、よく見ると、対向車が走ってきているのが分かります。
今、インターネット上では、こうした運転を“あおりハンドル”と呼び、危険な運転として非難する声が後を絶ちません。
■被害者「何が起きたのか分からない」
一見、迷惑運転に見える“あおりハンドル”ですが、埼玉県和光市の交差点で、右折車のあおりハンドルに巻き込まれ、事故に至ったケースもあります。
“あおりハンドル”に巻き込まれて、追突された被害者は…。
“あおりハンドル”で追突された被害者:「交差点に進入しようとして、無理くり進入しようとされたのか。右折するのであれば普通、右にハンドルを切ればいいものを、左に切ってから右に曲がるといった行為をされたことによって、私の車、フロント部分をぶつけられたといった経緯です」
被害者と加害者は、それぞれ左折と右折の車線を走行していました。被害者によりますと、加害者が右折しようとした際、信号が変わりそうだったため、速度を落とさずに右折し始めたといいます。
被害者にとって、予想外の出来事でした。
“あおりハンドル”で追突された被害者:「衝撃については、そこまでなかったんですけど、一瞬何が起きたのか分からないレベルの出来事でした。(加害者は)交差点に信号変わっちゃうって、入りたいというところで、左に切って入ったんだってことは言っていた。60代ぐらいですかね。男性で、週末しか運転しないようなことを言っていた」
■なぜ、危険冒して“あおりハンドル”?
左折する際のいわゆる、あおりハンドルという運転は、教習所では“右振り運転”という、やってはいけない運転とされています。
教習所の指導員は、こう指摘します。
深谷自動車教習所・今井博子指導員:「(右振り運転は)試験なんかでは、減点になります。良い運転ではないので、デメリットでしかありません。必ずしないようにと、教習をしています。他の交通に、すごく接近しますので。他の交通から見ると、すごく怖い。危険な運転になります」
なぜ、危険を冒してまで、対向車線にはみ出して左折するあおりハンドルの車が後を絶たないのでしょうか。
指導員によりますと、車の左側をこすりたくない、あるいは、減速せずに交差点が曲がれる、といったことが考えられるといいます。
あおりハンドルをする側と、される側の目線で見てみます。
交差点の対向車線に対向車のダミーを起き、あおりハンドルで左折します。
今井博子指導員:「対向車がいます。だけど、ここを曲がりたくて、右に振って曲がる。右に振ることによって、かなり近くに感じていると思います」
対向車の運転席からの映像では、車が迫ってくるように見えます。停車した状態で撮影していますが、これが走行中だった場合、互いの車の距離がさらに縮まるため、危険が増していきます。
今井博子指導員:「初心を忘れず、交差点を左折する時は道路の左端に寄せて、速度をしっかり落として、曲がる時は徐行で、ゆっくり曲がっていけば右振りすることはありません」
■“左折トレーラー”「違うタイプの車には注意」
前方に、黒い車、その前をトレーラーが走っています。トレーラーが交差点に入ったところで、右に大きく膨らみ、直後、左折の態勢に入りますが、右に曲がると勘違いした乗用車が左から突っ込んでいきます。
トレーラーは、左折前に左側のウインカーを出しているのが確認できます。
この映像、少し特殊なケースの“右振り運転”ですが、専門家は次のように話します。
交通事故鑑定ラプター・中島博史所長:「トレーラーが左折する、特に狭い道に入っていくというのは、非常に大きく右に膨らむことがあります。ウインカーを左側に出しているということは、少なくともその車(黒い車)は左に寄ってくるんだということを前提として、自分の前を横切って左側の道に入っていくのを確認するまで、停止して待つのが正しい運転になります」
別の角度から、トレーラーの左折を見てみます。
大きく膨らんで曲がってきますが、それでも、曲がり切れるか切れないか、ギリギリなのが分かります。
交通事故鑑定ラプター・中島博史所長:「運転している時に、自分と違うタイプの車がいたら、それはどういうふうに動くかみたいなことまで、注意して運転するというのが、安全運転には重要です」
(「グッド!モーニング」2022年8月12日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
コメントを書く