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専門家「まだ序章で、秋から年末にかけて影響が…」『物価高倒産』7月は過去最多に(2022年8月8日)
物価高の影響は、さまざまなところに出ています。
夏休みで給食も休みのこの時期、苦しい家計に物価高は深刻です。困窮する子育て家庭に食料を届けているNPOは、保護者のうち7割がコロナによって収入が減り、いまだに回復していないといいます。
認定NPO『キッズドア』・渡辺由美子理事長:「クーラーをつけるか、ご飯を買うか。頭を悩ますような厳しい状況」
岡山県で、3歳の息子と2人暮らしの女性。コロナ禍で週1しか仕事がなかった去年は、月の収入が2万円のこともありました。
3歳の息子を育てるシングルマザー:「短期のバイトでつないでいる。3歳になると1人前軽く食べるので、今年は食費が大変。物価は高くなるのに賃金は上がらない。時給が、結構、低いので。賃金が上がってほしい」
影響は、食費だけではありません。『キッズドア』が支援する困窮家庭のうち、半数の子どもが夏休みのレジャーの予定がないそうです。
70年以上続く、学生街の喫茶店。ランチセットに付いてくるコーヒーは、何杯でも無料で、おかわりすることができました。ところが、このサービスは先月で終了しました。理由は、コーヒー豆の値上がりです。コンテナ不足や円安が影響し、仕入れ値は約1.7倍に高騰しました。
喫茶ぷらんたん・前田広喜代表:「ブラジル産だと10キロ単位で6000円とかだった。今もう1万円を超えている。お客さま自体、学生さんが中心なので、1杯よりは2杯飲めた方がいいのかなと、サービスしていたけれど、なかなかそれも、やりづらくなってしまう世の中になっちゃったのが悔しい」
20年以上にわたり、人と人とをつなげてきた学生街の文化も、物価高によって奪われました。
帝国データバンクによりますと、「物価高倒産」は、先月だけで31件に上りました。燃料費の高止まりが続く「運輸業」や、木材や資材の値上がりが響く「建設業」が目立ちます。調査開始以来、最も多かった去年を大きく上回るペースで増えています。
帝国データバンク・上西伴浩情報統括部長:「さまざまなもののコストが上がったなかで、価格転嫁がうまくいくところ、いかないところで、結果、自分の会社の業績の中で収益を圧迫する」
背景には、中小・零細企業が高騰したコストを価格に転嫁できず、収入が減り、体力を奪われ続けている現実があります。
物価高の影響は、いつまで続くのでしょうか。
帝国データバンク・上西伴浩情報統括部長:「これはまだまだ序章に過ぎなくて、実際には、この秋から年末にかけて、さまざまな原材料コストや、原油高の問題などは、これから来ると思う」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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