山形「警報」に切り替えも…最上川上流で“氾濫” “濁流”住宅に流れ込み「冠水」【もっと知りたい!】(2022年8月4日)

山形「警報」に切り替えも…最上川上流で“氾濫” “濁流”住宅に流れ込み「冠水」【もっと知りたい!】(2022年8月4日)

山形「警報」に切り替えも…最上川上流で“氾濫” “濁流”住宅に流れ込み「冠水」【もっと知りたい!】(2022年8月4日)

 気象庁は4日午前2時前に、新潟県に大雨特別警報を発表しました。山形県に出されていた大雨特別警報は、警報に切り替わりましたが、午前4時すぎ、最上川上流の氾濫が発表されました。

■新潟・押し寄せる“濁流” 橋の欄干に…

 4日午前5時半ごろの山形県大江町を流れる最上川を撮影した映像です。

 川は完全に氾濫し、茶色い水が住宅に押し寄せています。手前の住宅を見てみると、1階とみられる部分が冠水。茶色い水が波打っているのが分かります。画面右側には、心配そうに状況を見守る人の姿もあります。

 そして、3日午後7時ごろ、新潟県村上市内の様子です。押し寄せた茶色い濁流が、橋の欄干に当たり、激しい水しぶきを上げていました。その水は、道路にまであふれ、水の勢いで壊されたのか、ブロック塀のようなものが散乱しているのが分かります。

 別の場所では、流木が濁流に流される様子が確認できます。かなり上まで水位が上がったのでしょうか。折れた木の一部が橋の上部に引っ掛かっていました。

 気象庁は4日、新潟県村上市と関川村、胎内市に大雨特別警報を発表しました。

■山形・初の大雨特別警報「警戒レベル5相当」

 山形県でも、大雨が降りました。

 3日午後8時半、米沢中央インターチェンジ付近では、一気に雨脚が強まりました。ワイパーを速く動かしても、前がしっかり見えない状態です。

 午後9時すぎの山形県米沢市では、大粒の雨が降っていて、周りの音が聞こえない状態になっています。そして、道路が完全に水につかってしまっています。

 気象庁は午後7時15分、緊急の記者会見を開き、大雨による重大な災害が発生している可能性が高いとして、山形県では初となる大雨特別警報を発表しました。

 気象庁の担当者:「これまで経験したことのない大雨になっています。特に、土砂災害警戒区域や浸水想定区域などでは、何らかの災害がすでに発生している可能性が極めて高く、警戒レベル5に相当します」

 これまでに、大雨特別警報が出されているのは米沢市、長井市、南陽市、高畠町、川西町、飯豊町、小国町の7つです。

 その中の一つ、米沢市では3日午後7時ごろ、米沢市役所前の道路は冠水していて、深い所では20センチほど冠水しています。

 飯豊町でも、至る所で道路が冠水しています。

 飯豊町の住民:「近くの道路は全部、冠水している。川みたいになっていて。それを見て、家にこもっています」

■最上川上流で氾濫…「適切な防災行動を」

 3日午後6時すぎ、山形県と新潟県では、線状降水帯が確認され、激しい雨が降り続いていました。この雨で、山形県を流れる最上川の水位が急激に上昇しました。

 最上川を管轄する国交省東北地方整備局は、次のように説明しました。

 東北地方整備局・斉藤喜浩河川調査官:「観測所がありますが、そちらの方で氾濫危険水位を超えています。水位は高い状態でキープされている状況ですから。今後の雨など、そういう注意は引き続き必要だと思っています」

 山形河川国道事務所などは4日午前4時すぎ、最上川上流で氾濫が発生したと発表しました。直ちに、市町村からの避難情報を確認するとともに、各自、安全確保を図るなど、適切な防災行動を取るよう呼び掛けています。

■4時間で道路が“川のように”…橋は崩落

 3日午前から断続的に雨が降り続けている東北地方。

 午後2時すぎ、水につかり、道路のセンターラインが見えなくなっているのは、米沢市の国道です。車は誘導されながら、徐行しています。

 山形県米沢市在住・20代男性:「ちょっと前も同じくらい降ったが、こんなに道路冠水することなくて。ワイパーとかも、あまり役に立たないというか。フルで(ワイパーを)動かしても、徐行しなきゃという怖さはあった」

 その後も降ったりやんだりを繰り返し、午後6時すぎには、車道と歩道の境目が分からなくなり、まるで川のように…。車が通る度に、大きな波ができています。

 路線バスの乗車口のステップと水面が、ほぼ同じ高さになっていました。

 山形県米沢市在住・20代男性:「“線状降水帯”という言葉をよく耳にするようになって。雷も鳴って、雨もひどく、近くの場所も氾濫して。怖さが身近になってきたかな」

 飯豊町地域を流れる小白川に架かる大巻橋を撮影した写真。大雨の影響で崩落し、車1台が流されたと通報があったということです。

 近隣住民:「ちょっと狭いんですけど、結構、頑丈な橋で。こんな形で、一瞬で壊れるのが、すごく信じられない」

■秋田でも冠水 “のり面”崩れる被害も

 線状降水帯は、山形県だけでなく、東北地方や新潟県の広い範囲で確認され、各地で被害が相次ぎました。

 3日午前中に線状降水帯が確認され、気象庁から「顕著な大雨に関する情報」が初めて発表された秋田県でも、複数の地点で道路が水につかりました。

 大館市では、24時間降水量が8月の観測史上最大となる173.5ミリを記録しました。

 腰の高さ近くまで冠水した地域もあり、家の床下まで浸水した住民は避難を余儀なくされました。

 家の軒下まで浸水した86歳女性:「(Q.どれくらいまで水が来た?)あっという間だから。大体、ここまで上がった。ここまで。大体20センチくらい。見た時は、もう一面だった」

 大館市の隣に位置する小坂町へ向かう道路では、大雨の影響でのり面が崩れ、道路が完全にふさがってしまっています。

 大量の土砂が散乱した道路に取り残された軽トラック。運転手の男性は、次のように話しました。

 軽トラック運転手:「会社に出社しようと思ったが、この先でまた沢から土石流がどんどん出てくるので。戻って、軽トラックで行こうとして来たら、この状態で今、立ち往生してました。56年生きてるなかで、初めての経験」

■青森でも…“大量の流木”“駅が孤立”

 青森県でも、秋田県と同様に「顕著な大雨に関する情報」が初めて発表されました。

 川の上流から大量の流木が流れ込んだ外ケ浜町では、景色が一変していました。住宅は壁が破壊され、部屋がむき出しの状態になっています。道路には、流木や土砂が散乱していました。

 住人:「土砂降りで朝4時ごろ起きてみたら、そこの橋の下がもう、すれすれまで水が上がって。午前4時半ごろから、上流から木の根っこが一気に来て。自然には勝てないね。怖いです」

 北海道新幹線の「奥津軽いまべつ駅」では、駅前の道路が水浸しになりました。近くにある水路が大雨の影響で増水。その結果、周囲が崩れ落ちてしまったとみられています。

 さらに、駅の中も近くの川が氾濫したことで、駅の1階部分や駐車場などが浸水。駅に出入りすることができなくなりました。

 岩手県一戸町の道も、茶色い濁流で冠水しました。

 その後、雨は上がり、道路の水はある程度、引きましたが、撮影者の自宅前は、大量の泥で覆われてしまったままでした。

(「グッド!モーニング」2022年8月4日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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