うなぎ高騰「土用の丑の日」ピンチ? 海外産人気の訳は(2022年7月20日)
この時期食べたくなるのはうなぎですよね。国産のうなぎの不漁で「海外産」の需要が高まっています。その人気の訳を取材しました。
ふっくらとして脂ののった、うな重。皆さん、待ちに待った、夏の名物に舌鼓。
客:「おいしかった」
今週末に迫った「土用の丑の日」に合わせて、成田山新勝寺の参道では、「うなぎ祭り」を開催。
ただ、今年は、国産ウナギの供給量が「例年の同じ時期に比べて少ない」事態に。
駿河屋・木下塁店主:「扱う量が当店は多いので、最初から国産に絞ると供給量が追い付かない。今年は比率が海外産の方が多くなって台湾産、中国産を活用している」
今シーズンは、「シラスウナギ」と呼ばれる稚魚が国内で不漁だったため、「国産」養殖ウナギの供給が追い付いていないといいます。
そのため「中国産」と「台湾産」のウナギを中心に提供しています。
駿河屋・木下塁店主:「一般の国産ウナギに比べて、味は全く遜色ない」
「中国などの海外産も遜色ない」という訳とは…。
成田空港では、「土用の丑の日」を目前に控え、海外産ウナギの輸入が、ピークを迎えています。
こちらの輸入会社はこの夏、中国と台湾から、およそ50トン分を仕入れる予定です。
ウナギ輸入会社「丸勝」・西勝光治社長:「今年のシラスウナギ(稚魚)が少ないので、供給量が足りない分は輸入のものが増える」
輸入会社の倉庫には、およそ1万6500匹のウナギが。
ウナギ輸入会社「丸勝」・西勝光治社長:「今ここにあるのは90%が中国産。残りの5%ずつが国産と台湾産。この時期は中国の方が安定して出荷してくれるので」
ただ今年は、上海のロックダウンや、円安の影響などで、中国産ウナギの仕入れ値が去年よりも1.5倍に高騰。
直営のウナギ店では「中国産」「台湾産」「国産」、3種類のウナギを使い分けています。
では、味に違いは。
取材スタッフが食べ比べてみると…。「国産」「中国産」「台湾産」か全く分かりません。
ウナギ輸入会社「丸勝」・西勝光治社長:「要するに、どれを食べてもおいしい、同じ。同じ『ニホンウナギ』という種類なので育った所が違うだけで変わらない」
「ニホンウナギ」は、日本からおよそ2000キロ離れたマリアナ諸島付近の海域で産卵。そして、「シラスウナギ」と呼ばれる稚魚が黒潮などの海流に乗って、中国や日本へ。
その後、それぞれの国の養殖場で育ちますが、そもそもルーツは一緒だったのです。
都内のスーパーを取材すると「中国産」の加工ウナギは、「ニホンウナギ」が、ほとんどを占めているといいます。
この夏人気は、「うなぎ上り」となるのでしょうか。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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