「花火のような破裂音」現場に居合わせた奈良市長が証言 安倍元総理銃撃(2022年7月14日)
銃撃された安倍元総理の後ろにいた奈良市長が事件が起きた瞬間の状況を明かしました。現場では突然、打ち上げ花火のような破裂音が響き渡ったということです。
奈良市・仲川げん市長:「本当に不意に…大きな音がしましたので」
銃撃事件の状況を話す中川げん奈良市長。参院選の応援弁士として銃撃の瞬間に立っていたのは安倍総理の後ろでした。
奈良市・仲川げん市長:「何かタイヤがパンクしたり、事故的なものであるのかなと最初は思っていましたけれども、2回続いたので『あれ?ちょっと違うのかな』と思って前を見ますと…元総理が演壇から降りて倒れていたという状況でした」
突然の大きな音に、すぐには銃声とは思わなかったと言います。
奈良市・仲川げん市長:「何かが破裂したような、打ち上げ花火を上げるような音がしました。あるとすれば威嚇的に発煙筒であるとか、妨害行為のような形で、そういう発煙筒がたかれたりするのは認識としてあるので、そういう類のものかなと」
銃撃現場では14日も早朝から検証が行われました。
13日からの検証で、弾丸の可能性のある金属片が複数見つかり、警察が鑑定を進めています。
“旧統一教会”に強い恨みを抱いていた山上徹也容疑者。
以前、家族は東大阪市に住んでいて、当時の様子を知る人は、その印象をこう話します。
山上家の東大阪市時代を知る人:「酒飲んで口調がきつくなるやんか、そんな感じ」「(Q.旦那さんが?)旦那さんが」「(Q.奥さんは?)耐えてはった。ずっと何も言わないで。うちらが知らん間に引っ越しされていたからね。ご主人が亡くなってから」
女手ひとつで3人の子どもを育てることになった母親。山上容疑者の親族関係者によりますと、このころに母親は祖父の会社で経理をしていて、山上容疑者が高校生の時、当時の統一教会に入会したとみられています。
山上容疑者の親族関係者:「幼い子らを残して父が死んでしまったことが原因で、母親は宗教に入ったと思う」
また、母親の友人は…。
山上容疑者の母親を知る大学時代の友人:「特に夫との関係が苦しかったみたいですね。その時、夫はもう亡くなっていたんです。その苦しみから救われたって話をずっとしてましたね。宗教の力で」
祖父が他界した後は家も会社も売却したという山上容疑者の母親。捜査関係者によりますと、親族の生命保険金や土地など、宗教団体に献金した額は合計1億円近くだったとみられます。母親は2002年に自己破産しました。
一方、献金を受けていた“旧統一教会”。現在の「世界平和統一家庭連合」は、2005年から返金が行われていたことを報告。2014年までに合計5000万円が返されていたとのことです。
父親や祖父が亡くなり、母親も自己破産。親族関係者によりますと、7、8年前には山上容疑者の兄も亡くなったといいます。
山上容疑者の親族関係者:「兄が死んで徹也(山上容疑者)は泣いて悲しんでいた。『兄ちゃんアホやな、なんで死んだんや。生きていれば何とかなるやないか』って言っていた」
精神科医の片田珠美氏は、事件のきっかけをこう分析します。
精神科医・片田珠美氏:「これだけの過酷な人生を送って、そうすると自分は不公正に不利益を被ったのだから、人生に損害賠償を請求してもいいんだと思い込むようになるわけです。そして例外的な特権を求めるようになって、普通の人なら許されないようなことでも自分だけは許される、そういう思考回路になって今回の事件を起こしたと考えられます」
しかし、実際には宗教団体トップに近付くことはできませんでした。
精神科医・片田珠美氏:「その矛先を方向転換して別の対象に向けないと精神的な安定が保てない。だから、その復讐願望・攻撃衝動を方向転換して、安倍元総理に向け変えて今回の犯行に及んだと考えられます」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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