記録的大雨で河川が氾濫、橋崩落 ドローンが捉えた深刻被害 埼玉(2022年7月13日)
12日に記録的な大雨に襲われた埼玉県鳩山町で被害の状況が次々と明らかになってきています。上空から取材すると、街のいたるところが水につかっていました。
上空のドローンから被害の全容が見えてきました。橋が崩落した鳩山町の鳩川です。左が鳩川の本流、右は支流です。
まずは本流。折れた橋の一部が川の中に沈んでいます。
そして、支流は一夜明けても流れが速く、折れた橋が横たわっているのが分かります。
撮影者:「2つとも折れている。やばい、やばい」
12日に埼玉県内で局地的に降った大雨で増水。
普段の鳩川と比較します。川底の岩肌がしっかり見えるほど水位が低いのが分かります。支流も同じです。
鳩山町では大雨による被害が出ていました。
鳩山町では12日、3時間に降った雨の量が観測史上、最大の263.5ミリに達していました。
鳩山町の住宅街に設置されたカメラでは、みるみるうちに道路が冠水。車がUターンしていきます。
普段は子どもたちが遊べるほど穏やかな埼玉県坂戸市の高麗川もみるみるうちに増水。
JR八高線の明覚駅では線路に雨水が入り込んで冠水。一時、運転を見合わせました。
車の所有者:「冠水しているのに気付かなくて突っ込んで止まって。こんな感じで泥だらけ。積んでいたものが全部、駄目に」
鳩山町では、町のいたるところで車が立ち往生。
関越道では下りの高坂サービスエリア付近で大量の水が流れ込み、道路が冠水。その際にアスファルトが削られ、道路が損傷したということです。
なぜ、埼玉で被害が拡大したのでしょうか。ここまで雨雲が発達するのは予測がつきにくい状況でした。
12日、周辺で雨は降っていましたが、雨雲が急に発達したのは午後5時です。
そのころ、まだ大雨警報は発表されておらず、大雨・洪水警報が出されたのは午後5時46分のこと。
それから6時間の間に降った雨は360ミリ。これは1年に降る雨の4分の1以上が降ったことになります。
大雨の原因は上空の寒気や湿った空気の影響に加え、風の影響もありました。
地上で南風と南東の風がぶつかったのが埼玉付近。そこで上昇気流が強まり、積乱雲が発達しました。
鳩山町の隣、埼玉県東松山市を流れる九十九川でも堤防を水が越える越水が確認されました。市内の美術館も冠水。
原爆の図九木美術館・岡村幸宣専務理事:「きのう15センチくらい展示室、冠水している部屋があったりして…。3つの部屋で浸水があったんですね。水をかいてもかいても、引かない状況」
同時多発的な大雨。東京の渋谷駅にほど近い繁華街、幹線道路の真下を流れる目黒川です。一時、氾濫危険水位に達しました。
一夜明けて…。
近くの店の人:「夜ですね(水位が)上がってきたのが。警報が鳴りましたので…夜中です。1メートルぐらい下だったかな、警報が鳴りました」「(Q.実際に店に水が入ったことは?)ありますよ、この辺まで…」
この辺りでは7月一カ月分の雨量の8割ほどに達する雨が一度に降ったといいます。
宮城県大崎市の田尻川では川の水が堤防を超え、田んぼに流れ込んでいます。
被害に遭った農家:「泥水かぶって、せっかく順調に伸びたやつが…。雨が降るとあっという間にこんな状況」
宮城県加美町は道路や畑が冠水。水没した車の屋根が見えます。
仙台市でも平年の7月一カ月分の雨量の約8割が降りました。
七北田川も増水して一部地域に一時、避難指示が…。また、仙台市などにも一時、土砂災害警戒情報が出されました。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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