小池知事「第7波に入った」8月に1日5万人超の感染も 旅行支援は“延期”へ(2022年7月7日)
東京都が7日に確認した新型コロナウイルスの新たな感染者は8529人でした。
2日続けて、新規感染者が8000人を超えた東京では、モニタリング会議が行われました。
国立国際医療研究センター・大曲貴夫医師：「新規陽性者数の7日間平均は、前回の約2337人から、わずか1週間で倍増。増加比は、7月6日時点で約188％であり、4週間後の8月3日には12.49倍の1日あたり約5万4902人となる。BA.2より感染性が強いとされているBA.5への置き換わりが進んでいる。急激な感染の拡大に直面しているとした」
一方、病床使用率は28.7％。重症者用病床は、国の基準で27.4％。都の基準では1.2％と、余裕はある状態です。
小池都知事：「専門家から『第7波に入ったと考えられる』という指摘をいただいた。3回目接種は、現在、置き換わりが進んでいるオミクロン株の亜系統BA.5にも効果が期待できると。20代・30代では、まだ半数の方が、ワクチン3回目を受けておられない。できる限り早く接種を進めてください」
第7波が現実的となった今、懸念されるのは行動制限の要請です。
木原官房副長官：「現時点では、都道府県からまん延防止等重点措置の要請はなく、重点措置の適用等の行動制限を行うことは考えていない」
また、今月前半に開始されるともいわれていた観光需要の喚起策『全国旅行支援』ですが、政府関係者によりますと、9月以降に延期されることが濃厚だといいます。
大都市圏だけでなく、地方でも感染は急拡大しています。鳥取県と佐賀県で7日、新規感染者が過去最多となりました。BA.5については、今週に入り、秋田や福島など、7つの県で、初めて確認されています。
島根県では、先月13日には、わずか6人でしたが、7日の発表は595人と、ほぼ100倍となっていて、過去最悪のペースで感染が拡大しています。特に、東部に集中していて、出雲保健所管内で276人、松江保健所管内で217人と、約83％を占めています。
ここのところ、子どもの発熱患者が、急激に増えているといいます。
うえだ内科ファミリークリニック・柴田直昭副院長：「（検査を）受ける人の8割、9割は陽性になっている感じ。世間でいわれているようにBA.5が主流になってきていると思うが、その感染力を受けてか、ぐっと増えている気がする」
保育所や学校、家庭内での感染が多いとみています。ただ、症状については、軽症だといいます。
うえだ内科ファミリークリニック・柴田直昭副院長：「お子さんなので軽症の人がほとんど。熱だけで済む方、もしくは鼻の症状、のどの症状だけで終わる人も多い。松江市や出雲市では、休める保育園の親御さんは、なるべく登園しないでくれという要請も出ているので、そういう意味では制限がかかってきてるのではないか」
丸山県知事は会見を開きました。
島根県・丸山知事：「島根県が先頭を切って、まん延防止等重点措置を取っていくことは、非常に現実的に乏しい。島根県でできることをやっておかないと、厳しい状況になる」
県によりますと、すでに8割近くが、BA.5に置き換わっているといいます。東京は3割程度とみられているので、島根は、置き換わりがかなり進んでいるといえます。今回、打ち出した対策は、飲食に対するものです。
島根県・丸山知事：「松江市、出雲市、雲南市、安来市は4人以下。それ以外の地域は8人以下。時間についても2時間を上限にお願いをさせていただいております」
7日から、飲食店の利用制限の要請を県内全域に拡大しました。
制限が解除されて、まだ1カ月ほど。奥出雲町にある居酒屋では、ようやく客足が戻ろうかというタイミングでした。
まいもんや居酒屋『味奈里』山田孝之助代表：「やっと少し戻りつつある状況のなかで、また再び、3度そういうことになると、お客さんの自粛がまたきつくなってくる。何で時間制限をするのかわからない。人数制限はわかる。同じグループなら時間制限がいらないんじゃないかと。第7波になると、今でさえ、自粛しているのに、ますます出てこなくなる。うちら居酒屋は、夜しかやっていない。来ていただかないと商売にならない。腹も立たない。ああ、またかっていうことかな。しゃあないわ、諦めです」
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