日本に輸出のエアコン大打撃 「ここまで長期間は想定していなかった」 中国・上海のロックダウンで生産現場に何が|TBS NEWS DIG
中国・上海のロックダウンでは日本へのエアコンの出荷にも影響が出ました。そのとき生産現場で何が起きていたのか取材しました。
中国・青島の中心部から車でおよそ1時間半。
記者
「こちらがハイセンスの工場です。空調・エアコンと書かれていて、エアコンを製造しています」
家電メーカー「ハイセンス」。日本にも輸出している中国屈指のグローバル企業です。
記者
「工場に入ります。ロボットアームで室外機を積み上げています」
この工場では年間1000万台のエアコンを製造していますが、そのピークを迎えていた時に、上海で新型コロナによるロックダウンが起きました。上海を出入りする陸路での貨物の輸送量は4月に2割、5月には3割近く減少しました。
「ハイセンス」製造担当者
「部品の供給元が次々に影響を受けました。違う供給元から部品を調達し、生産を続けました」
「ハイセンス」のエアコン工場も生産量の1割に影響が出たといいます。
「ハイセンス」販売担当者
「原材料価格の上昇で生産コストも上昇し、生産現場への圧力はとても大きかった」
その影響は中国から家電を輸入している日本にも…。
業界団体によりますと、洗濯機やエアコンの日本国内の出荷額は2か月連続で減少したということです。「ハイセンス」は輸出分の製造を優先したと話しますが、同時に次のロックダウンへの対策も進めているといいます。
「ハイセンス」製造担当者
「取引先を多様化したり、部品をいかに調達しやすくするか、資材をいかに効率的に保管するかが課題となっています」
一方こちらは、上海に隣接する昆山市にある日系のメーカー「堅田電機」。
製造しているのは、リモコンからの信号を受けてエアコンを動かすための電子部品です。昆山市も4月にロックダウンされ、工場は操業を停止、在庫の輸出もできなくなりました。
堅田電機(昆山)有限公司 小島稔彦副総経理
「ここまで長期間のロックダウンは想定していなかった」
メーカーからは、部品を納品してほしいと矢の催促があったものの、感染拡大を理由に工場再開の許可が得られませんでした。こうした経験を踏まえ、生産地点の分散化などを検討し始めています。
堅田電機(昆山)有限公司 小島稔彦副総経理
「物の仕入れも遠方からのものもあるので、そこは近郊で手配するようにする。2つの拠点で生産をしてほしいということで準備を進める顧客もいる」
世界中の物流に大きな影響を与えた上海のロックダウン。企業は、またロックダウンが起きた時のために、今から対応を迫られています。
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