「マッチョな」日大生まれ変わる? 林真理子氏ら女性9人理事に(2022年7月1日)

「マッチョな」日大生まれ変わる? 林真理子氏ら女性9人理事に(2022年7月1日)

「マッチョな」日大生まれ変わる? 林真理子氏ら女性9人理事に(2022年7月1日)

 日大の新理事長に就任した林真理子さんが会見を行い、新理事22人のうち、9人が女性になったと発表しました。林さん自身が「マッチョな体質」と批判した日大の組織。生まれ変わることはできるのでしょうか。

 会見の冒頭で掲げたのは新しいキャッチフレーズ。

 日本大学・林真理子新理事長(68):「元コピーライターの私ですので何かネーミングしたいと思いまして名付けて『N・N』」

 日本大学の新たな顔として就任した作家の林真理子新理事長。

 理事会にも新風が吹きました。

 日本大学・林真理子新理事長:「ご存じのように長い間、女性が1人もいない本学の理事会であったが、きょう理事会に出席したところ、22人のうち9人が女性で明らかに新しい風が吹いている。議論が活発で、これから素晴らしい理事会が作られることを確信している」

 アメリカンフットボール部の悪質な反則や、前理事長である田中英寿氏が脱税事件で有罪になるなど、信頼失墜の嵐が吹き荒れた日大。

 先月、新理事長として選出された林氏は、改革の本丸をこう答えていました。

 日本大学・林真理子新理事長:「一番の課題というのは、もちろん体質の古さ。非常にマッチョな体質。上の人が何か言うと、下の人が黙って従う組織になってしまったと色んな人から聞いているので、私はまずここを改革したい」

 “マッチョのトップ”が去った今、新体制では、9人の女性理事が誕生します。

 日本大学・林真理子新理事長:「推薦して下さる各分野の介護士会、公認会計士の方々、団体の方々が私の意を汲んで素晴らしい女性を送り出してくれて本当にありがたく思う」

 日大の理事は創立以来、これまですべてが男性でした。

 今回、22人の理事のうち、林理事長を含め9人が女性となり、全体の3分の1以上が女性で占められることになります。

 日本大学・林真理子新理事長:「本学の課長以上の女性はまだ7人で、この理事会の9人から出発して本丸の方も女性の管理職を増やしていきたい」

 相模女子大学大学院・白河桃子特任教授:「やはり男性で、同じような経歴を持つ人たちだけで決定している。しかも同じような年齢の人ばかりで決定している。そうすると同質性のリスクというのが必ず起こります」

 女性の働き方や社会進出に詳しい、相模女子大学大学院の白河桃子特任教授は、女性を登用することの重要性をこう解説します。

 相模女子大学大学院・白河桃子特任教授:「同じような視点を持つ人だけが集まって決定すると自分の集団を過大評価してしまったり、外の悪い意見を入れなかったり、自分たちの中の常識が世間ではとっくに非常識になっていることに気が付かない。ここで多様な視点(女性)が入ることが長期的な経営のためにとても必要なことになる」

 また、新たに登用された女性の数、この“3分の1が女性”という事実が、改革のキーだと話します。

 相模女子大学・白河桃子特任教授:「(集団内の)3割という数字がよく『クリティカル・マス』と言われます」

 「クリティカル・マス」とは、集団の中で大多数ではなくても、存在を無視できないグループになるための分岐点があり、それを超えたグループを指します。

 相模女子大学・白河桃子特任教授:「(例えば10人のうち)3人になるとやっと、その人たちが女性代表という形ではなく、それぞれの意見を言えるようになるんですね。ここからが意思決定の最終的なところに影響を及ぼす数字だと言われています。ですから30%、3割ですね。そこがとても重要になります」

 果たして「クリティカル・マス」を意識しての登用なのかは定かではありませんが、日大がこれまでの体制と一変したのは事実です。

 日本大学・林真理子新理事長:「よくマスコミの方々が親田中派がウヨウヨいるんだろうとか、そういうことを書かれるが、もうそのトップがいなくなりましたので、親田中派という人は私はいないと信じている。いるとしたら反林派だけだと思ってるが、そういう人とは会話を重ね信頼を得ていくしかないかなと思ってるが私の見たところ前理事長につながるような、そういう方々はいらっしゃらないと私は信じている」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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