【台風14号】被害が明らかに…“土砂崩れ”軽トラ落下寸前 田んぼ水没「収穫ダメに」(2022年9月20日)
20日午前1時半ごろ、台風の東側にあたる静岡県の小山町では、雨風が強まりました。岐阜県郡上市でも、急に雨が強まりました。
■エレベーター ドア開くと上から“水”
徐々にスピードを上げ、列島を横断する台風14号。20日未明、北陸地方に最も接近しました。
最大瞬間風速は、石川県輪島市で32.9メートルを観測しました。
街の人:「(外に)来たのが間違いでした。帰ろうと思っても、帰れない。雨風がすごい。予想よりすごかった。朝まで、この辺でぶらぶらして、雨がやんだら帰ろうと思う」
傘を差すのも、やっとの状態です。
街の人:「結構、やばい感じですね。飛ばされそうです。雨はそんなに強くないけど、風が強い。車で帰るんで、気を付けて帰ります」
隣の富山市でも、時間が経つに連れ、雨、風ともに勢いが増しました。
マンションのエレベーターでは、ドアが開いた瞬間、上から水がしたたり落ちてきました。外の雨が侵入したとみられます。
台風14号は午前4時すぎ、新潟市付近に再上陸しました。気象庁によると、午前5時には、山形市の西を1時間に55キロの速さで、東北東へ進んでいるとみられます。
午前5時ごろの新潟市内の映像では、強い風が吹き荒れ、木が激しく揺れているのが分かります。
市内を流れる信濃川では、水面が大きく波立ち、係留されている船が翻弄(ほんろう)されていました。
■至る所で“被害”…体育館“むき出し”
気象庁が「過去に例がないほど危険な台風」と呼び掛けた台風14号。その被害が、少しずつ明らかになってきました。
兵庫県の淡路島では、ゴーゴーと吹く風によって、観覧車のゴンドラがグルグルと回りました。
広島市では、降り続く雨で川の水かさが増し、茶色く濁った水が勢いよく流れていきます。
民家の裏手では、土砂崩れも起きました。軽トラックは土砂に押し出されて、今にも落ちそうになっています。
大分県由布市の道路沿い。土砂に押し出された車が電信柱にぶつかり、かろうじて道路に落ちる寸前で止まっています。
車の持ち主:「『軽トラが引っ掛かっている』と、警察の方が来て知らせてくれた」「(Q.車は軽トラだけ?)乗用車も入っていました。2台、もうダメです」
被害は、街の至る所でも確認できました。倒れた木の撤去作業に追われる人もいました。
宮崎市では、体育館の壁が剥がれて、中がむき出しになっています。吹き飛ばされたとみられる外壁が、向かいの民家の屋根に引っ掛かっています。
あちこちに飛び散ったトタンは、風が吹くたびに、不気味な音を立てます。
住人:「夜中に音はしていた。危ないから、出られないから。怖いです」
■田んぼ“水没” 農家「収穫ダメに」
河川の増水も相次ぎました。
山口県岩国市の観光名所・錦帯橋。普段は穏やかな錦川が一気に増水し、観光客が散策する石畳も見えなくなりました。
あふれた水は、収穫を待つ田んぼを覆いました。
農家:「『ひのひかり』お米ね。収穫はダメでしょうね」
男性は職場で作業中、泥水に襲われました。
男性:「中は、ぐちゃぐちゃ。仕事していた。出たら一瞬、水が。膝ぐらい、多分。もうちょっと入ってきていた」
水が、すぐに引く気配はありません。
河川敷にある自動車教習所のコースでは、上流にあるダムの緊急放流もあり、1メートルほど水に浸かりました。
岩国自動車学校・細元隆夫校長:「(Q.どのくらいの被害が出ている?)引いてみないと分からない。水だけじゃなくて、土砂の堆積がありますので。どのくらい堆積したかによりますので。安い額ではない」
■人的被害…2人死亡 行方不明も
人的な被害も出ています。
カーブミラーの半分ほどまでに達した水かさ。宮崎県都城市では、水没した車が見つかり、中にいた60代男性の死亡が確認されました。
宮崎県三股町では、自衛隊が懸命な救出活動にあたっていました。山の斜面が崩れ落ちて、40代の男性が行方不明となったのです。
その後、土砂の中から、男性の遺体が見つかり、身元の確認を進めています。福岡県中間市では、高齢とみられる男性が、道路に倒れて亡くなっているのが見つかりました。
男性のバッグの中には、肌着などが入っていたことから、避難する途中だった可能性があります。
このほか、広島県で82歳の男性が行方不明です。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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