“節電意識”高まり…サーキュレーター“売り上げ増” 電力不要の扇子は“前年3倍”(2022年6月30日)
記録的な猛暑により、「電力需給ひっ迫注意報」が東京電力管内で続いています。
■電力不要でエコ…“扇子”売り上げ前年の3倍に
経済産業省の会見:「特に厳しくなる時間帯が夕方ですので、その15時から18時においては、無理のない範囲ではあるが、できる範囲での節電をお願いできればと考えている」
29日も、引き続き“節電”が呼び掛けられました。
来月1日からは、政府が7年ぶりに行った「全国規模の節電要請」の期間に入ります。
一方、8月の電気料金が発表され、電力大手10社のうち4社が値上げすることが分かりました。使用量が平均的な家庭で、東京電力では9118円となり、1年前と比べて2100円以上もの値上がりです。
そんななか、老舗百貨店では“節電要請”を受け、出入り口など4カ所の照明を落とす取り組みを実施。
さらに、1日からは、消灯する照明を増やすなど、節電の対象範囲を広げる方針です。
こうした取り組みが行われるなか、売り上げを伸ばしているのが“電力が不要”なうえに“エコ”でもある、扇子の人気が急上昇しているというのです。
日本橋三越本店 呉服営業部計画担当・奥津恵美さん:「(Q.いつから、どれくらい売れている?)先週ぐらいから、気温の上昇に伴い、前年の3倍ほど売れています」
ビジネスシーンでの利用も多く、人気は5000円から1万円ほどの商品。中には、よりコンパクトに収納できるよう工夫された物もあります。
日本橋三越本店 呉服営業部計画担当・奥津恵美さん:「オフィスなどで使用すると、冷房温度が高めに設定されていても、自分は涼しく過ごせるというところもあると思うので、これから、さらに需要が伸びていくと思います」
■サーキュレーター人気「節電性能高い物が増えている」
さらに“節電意識”の高まりは、こんなところにも。
節電への意識が高まるなか、エアコンと併用すると効果的な、サーキュレーターの売り上げが伸びているということです。
その使い方について聞いてみました。
ヨドバシカメラ新宿西口本店グループリーダー・吉留大介さん:「エアコンの場合は、空気の気流が遠くまで届きにくい場合もあり、冷たい空気は下に落ちてしまいやすいので。部屋全体の空気のムラができてしまったりするので、(サーキュレーターを)空気の“かくはん”目的で使ってもらうと、より効率良くなります。設定温度を少し抑えながら、運転をすることも可能になります」
実際、都内の家電量販店には、多くのサーキュレーターを求める人の姿がありました。
買い物客(30代):「冷房だけだと限界を感じたので、風を回したいと思い。節電も気にかけながら、色々調べているところです」
ヨドバシカメラ新宿西口本店グループリーダー・吉留大介さん:「サーキュレーターは、すごく節電性能が高い物が増えているので、電気代はさほど気にせず使ってもらえるかなと思います」
■ホットプレートも…ポータブル電源で“節電生活”
節電しつつ、暑い夏を乗り切るためのあの手この手の対策。なかでも今、注目されている意外な方法が、キャンプなどアウトドアシーンで便利なポータブル電源です。
この商品の場合、ソーラーパネルなどを使って“蓄電”することが可能なため、日照時間の増加とともに、問い合わせも増えているといいます。
では、実際に家庭でどのように使われているのでしょうか?
栃木県に住むこの男性は、1年前にポータブル電源を購入。家の屋根に設置したソーラーパネルで発電した電気を、そのポータブル電源に蓄電し電化製品を使う「節電生活」を送っています。
sukesanさん:「小さいモバイル(バッテリー)に入れたり、仕事のMacとか、子どもが使うタブレットとか、カメラとか」
この日の昼食「焼肉」に使うホットプレートも、ポータブル電源につなげて使います。
sukesanさん:「これだけ焼いて、まだ5%しか消費していない」
蓄電量100%の状態で、スマートフォンの充電は100回分。エアコンは設定温度にもよりますが、3時間程度使えるといいます。
sukesanさん:「太陽で焼けるという気持ちが大事」「(Q.全く電気代かかってない?)かかってない。足元の扇風機も、かかってない」
導入費用は33万円と、少々値は張りますが、一日に使う電力のおよそ25%を節電できているということです。
sukesanさん:「(1カ月)1500円~2000円ぐらいの節約になっていると計算しています」
「節電」と「節約」ができ、さらに停電時の備えにもなっています。
sukesanさん:「災害もあるじゃないですか。そういう意味で、あると安心みたいなものは、考えて導入した」
厳しい暑さは30日も続き、東京都には午前、今年初めて「熱中症警戒アラート」が出されました。気象庁などが、高温多湿への警戒を呼び掛けています。
(「グッド!モーニング」2022年6月30日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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