“駐車場めぐり”沼津市が市議を提訴へ 主張は平行線…“渦中の市議”取材に応じる(2023年9月21日)

“駐車場めぐり”沼津市が市議を提訴へ 主張は平行線…“渦中の市議”取材に応じる(2023年9月21日)

“駐車場めぐり”沼津市が市議を提訴へ 主張は平行線…“渦中の市議”取材に応じる(2023年9月21日)

 静岡県沼津市が市議会議員を訴えようとする異例の事態が起きています。問題となったのは「駐車場の土地」。一体、何があったのでしょうか。

■主張は平行線…「所有者」は?

 道路脇にある駐車場の一部、この車2台分の土地です。一体、誰のものなのか。対立しているのは、市の所有権を主張する沼津市と父親から引き継いだ土地だと主張する沼津市の山下富美子市議です。

 沼津市議会 山下富美子市議:「今や私はこの駐車場料金を取った非常に悪徳な議員だということで糾弾されるわけですけども、市に提訴された土地は私のものです」
        
 沼津市は土地の登記簿などを調べた結果、この駐車場のうち2台分が市の土地だったことが判明したと主張しています。沼津市側は山下市議が駐車代として10年間で得たおよそ200万円を返還するよう要求。

 しかし、山下市議がそれに応じなかったため、沼津市は返還を求め提訴するための議案を市議会に提出しました。沼津市が市の所有地だと主張する根拠は登記簿です。

 沼津市 建設部 杉山泰彦部長:「登記上は市の土地ですので、そういう認識です」

 一方、山下市議はその土地は元々、父親が所有していたものとの認識。およそ30年前、付近の橋を拡幅する際、父親が別の土地を市に譲渡し、その代わりに取得した土地だといいます。そして市に対して…。

 沼津市議会 山下富美子市議:「沼津市に開示請求を何度もしてきた。確証となる資料が開示請求をしたが、ほとんど出てきませんでした」

 そうしたなかで、山下市議の家の中からはこんなものが見つかりました。

 沼津市議会 山下富美子市議:「このタンスの中にこれまで沼津市と契約した書類一式が出てきた。契約書、土地売買契約書2通、移転費用の補償費、それが2通、そして確約書」

 一方の沼津市は…。

 沼津市 建設部 杉山泰彦部長:「(Q.根拠は登記だけ?)その通りです」「(Q.登記が市のものという以上に根拠はない?)それが一番の根拠だと考えています」

 市は、山下市議がどんな資料を持っているにせよ登記上、市の土地であることは間違いないとの立場。対する山下市議側は、市の登記ミスを主張しています。売買の成立後、市が登記をしなかったのではないかというわけです。どちらの言い分が正しいのでしょうか。

■“渦中の市議”取材に応じる

 渦中の山下市議が番組の取材に答えました。

 沼津市議会 山下富美子市議:「色々調べていくと、父が(土地を)買ったという確信を私は最初から言い続けていましたが、(確信を)持っています。そういうなかで沼津市さんにはもう一度きちんとしたお互いが納得できる話し合いをしたなかで、不当利得ということ以前の問題として話し合いをしたい」

 登記簿を巡っては次のような事例もあるといいます。

 司法書士法人オーシャン 代表社員 山崎亮太郎さん:「登記があるからといって必ずその人が所有者かというとそうでもない。登記に不備があることはあり、昔は人の目で手書きでやっていた時代もあるので」

 また、今回のような自治体からの払い下げでよくあるパターンは…。

 司法書士法人オーシャン 代表社員 山崎亮太郎さん:「基本的には司法書士が立ち会ってしっかり登記をするのが一般的。ただ、昔の場合はご自身でやられることもあれば、市からの払い下げなのでそのままにしておいたケースは昔のものを見ると散見されます」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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