【2度目】4年前の手紙に”更生の意志”見えるも…再び立てこもり

【2度目】4年前の手紙に”更生の意志”見えるも…再び立てこもり

21日夜、埼玉県川越市のインターネットカフェで、男が女性従業員を人質にして立てこもりました。警察が説得を続ける中で、男は「近づくと女性を殺すぞ」などと話していたことが、新たにわかりました。男は10年前にも愛知県で立てこもり事件を起こし、懲役9年の判決を言い渡され服役していました。事件を未然に防ぐことは、できなかったのでしょうか。

　　　　　◇

2012年に1度目、そして今回2度目の立てこもり事件を起こした住居・職業不詳の長久保浩二容疑者（42）は22日、笑みを浮かべながら警察署に入りました。この笑みは一体、何を意味しているのでしょうか。

長久保容疑者は調べに対し、「自分の人生に嫌気がさした」と話しているということです。

一方、4年前の服役中、記者に宛てた手紙には「更生しようと決めました」と記されていました。この4年で、どのような心境の変化があったのでしょうか。

5時間以上に及ぶ立てこもりが起きたのは、埼玉県川越市にあるインターネットカフェでした。

21日午後10時ごろ、店の従業員から「女性従業員が客のいる個室に行ったが、戻ってこない」と通報がありました。長久保容疑者はカッターナイフを所持し、午前中には入店していたということです。

いったん、長久保容疑者は自分のブースへと入りましたが、隣の鍵付きの個室を清掃していた22歳の女性アルバイト従業員に襲いかかり、そのまま人質にとって、立てこもったとみられています。鍵付きの個室は、2畳もないほどの広さでした。

その後、警察官が駆けつけますが――

長久保容疑者
「警察うるせえ、この野郎。近づくと女を殺すぞ」

事件当時、店内にいたという客は「（警察が部屋を）ノックしながら、こう探っていったって感じでしたね」と話します。

また、完全個室については、いわば密室のような状態だったということです。

店を利用したことある人　
「鍵付きの部屋はたぶん（中が）見えないですね。完全に上からのぞけるような部屋じゃないんで」

事件の長期化も懸念されましたが、22日午前3時すぎ、警察が突入して長久保容疑者を現行犯逮捕し、女性は無事保護されました。

長久保容疑者は「事件を起こし、刑務所に戻りたかった」と容疑を認めているということです。

　　　　　◇

2012年11月、当時32歳だった長久保容疑者は、愛知県豊川市の信用金庫で客や職員を人質にとった立てこもり事件を起こし、懲役9年の判決を言い渡され、服役していたのです。事件当時、動機について、長久保容疑者は「目立ちたかった」と話していたということです。

服役中の2018年、記者に宛てた手紙には、「孤独のまま社会を恨んで憎んで復讐を目的として出所することだって可能でした。しかし、色々な出会いとつながりを通して更生しようと決めました」と記されていました。

更生の意思が垣間見える一方、長久保容疑者は「受刑者は厳しくされればされるほど、更生から遠ざかっていきます。自己否定感を強く感じるからです」と、「自己否定感」という言葉も口にしていました。

捜査関係者は今回の事件について、「目立ちたい」というより、「自暴自棄」になっての犯行とみています。
　　　
事件を未然に防ぐことは、できなかったのでしょうか。

実は、さいたま市で2021年6月、ネットカフェの完全個室内で起きた立てこもり事件をきっかけに、ネットカフェなどの事業者からなる業界団体は、ガイドラインに「従業員が鍵のある完全個室ブースに立ち入る際は、利用客を個室ブースの外に誘導するよう努める」などと、具体的な対策を追加していました。

店の利用者からは――

ネットカフェの利用者　
「対策しようがないんじゃないですか。悪意があるか分からないですから」

業界団体は、あらためて防犯カメラの設置などを徹底するとしています。

捜査関係者によると、長久保容疑者は6月に入って、埼玉県内の別の店舗を複数回利用したといいます。事前に店舗の構造を把握していた可能性があるとみて、事件の動機などとあわせて、詳しく調べています。
（2022年6月22日放送「news every.」より)

#ネットカフェ　#埼玉県　#立てこもり　#ネットカフェ　#日テレ　#newsevery　#ニュース

◇日本テレビ報道局のSNS
Facebook　https://ift.tt/XP6Wg7Q
Instagram　https://ift.tt/f1WeFsO
TikTok　https://ift.tt/c0a54zu
Twitter　https://twitter.com/news24ntv

◇【最新ニュースLIVE配信中】日テレNEWS HP
https://news.ntv.co.jp