“食べログ”評価下げられ客減 「優越的な地位の乱用」運営会社に賠償命令(2022年6月16日)

“食べログ”評価下げられ客減 「優越的な地位の乱用」運営会社に賠償命令(2022年6月16日)

“食べログ”評価下げられ客減 「優越的な地位の乱用」運営会社に賠償命令(2022年6月16日)

 グルメサイト「食べログ」の評価を巡る判決です。東京地裁はチェーン店であることを理由に評価が不当に下げられたことを認めたうえで、「食べログ」側に3840万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。今後、飲食店への評価の仕方はどうなっていくのでしょうか。

 原告は弁護士を通じ、判決後の気持ちをこう伝えました。

 原告側の弁護士:「カカクコムに違法な行為があり、当社に対する賠償義務があるという勝訴判決であり、我々の主張がほぼ全面的に認められたと大変満足している」

 もはや飲食店選びの常識となっている、グルメサイトの評価点。この算出方法を巡り争われた裁判で、注目の判決が言い渡されました。

 裁判所はカカクコムの減点が独占禁止法違反にあたるとして、3840万円の支払いを命じました。

 グルメサイト大手「食べログ」を運営する「カカクコム」を相手取り訴えを起こしていたのは、都内を中心に30店以上の焼き肉店を経営する「韓流村」。

 3年前の5月、評価点が急落したといいます。

 韓流村・任和彬社長:「見た瞬間、あごが落ちるかなと。びっくりして。点数がガクッと下がったので」

 韓流村によると、当時経営していた21店舗で評価点が下がり、中目黒店では最大となる0.45の下落。

 さらに、他のチェーン店でも評価の落ち込みが見られたといいます。

 韓流村・任和彬社長:「大きなアルゴリズム(評価点の算出方法)の変化があったんだなと気付いた。これは『コラボ』(韓流村運営店)だけの点数ではなく、何かシステム的にチェーン店の点数が下がったと気付きました」

 韓流村はカカクコムが評価点の算出方法を変更して、チェーン店のみ評価を下げたと主張。

 優越的地位を利用した独占禁止法違反にあたるとしたうえで、売り上げが月平均2500万円ほども減ったと訴え、およそ6億4000万円の損害賠償などを請求。

 一方、カカクコムは算出方法の変更はこれまで繰り返し行われていて、継続的なアップデートの一環であると主張していました。

 16日、東京地裁は判決で「カカクコムは韓流村よりも優越的な地位にある」と指摘し、「評価点を変更した行為は韓流村に不利益となるような取引の実施に当たる」として、カカクコムに3840万円の支払いを命じました。

 ただ、韓流村側が求めていた3年前に変更したアルゴリズム使用差し止めは認められませんでした。

 原告側:「不正利用を防止する簡単な一言で、一切開示しないと。ほぼブラックボックス。すべてを明らかにするかはともかく、基準として明確にしていいものは明確にHPでこういう基準に基づいてアルゴリズムを算出していますと、食べログのような巨大な飲食店プラットフォーマー(グルメサイト)としては公益的な立場もあるので透明性を高く持つべき」

 飲食店の経営を大きく左右する「評価点」を巡る争い。今回の判決を街の飲食店はどう受け止めているのでしょうか。

 らーめん金伝丸本店・古川潤也店主:「まさか損害賠償が通るとはっていうのが最初の印象。同じ飲食店側としてそれが通ったってことはすごく喜ばしい話である半面、点数を勝手に下げられたっていうのは、それが直らないっていうのもどうなのかなとは思う」

 こちらの店はかつて食べログの有料会員でしたが、コロナ禍の経費削減で去年解約したといいます。

 根室食堂・平山徳治代表:「大体毎月予約のサービスも含めて10万円は超えてました。どういった形で3.3だったり3.2だったりとか、(計算の)内容は分かりたいですよね。安いお金払っているわけではない」

 判決を受けて、カカクコムはリリースを掲載しました。

 カカクコム:「判決文の内容を詳細に確認したうえで、今後の対応について検討致します」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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