「（買い物は）基本的に家内が」日銀黒田総裁 “家計の値上げ許容度”発言で波紋｜TBS NEWS DIG
食品などあらゆるもので相次ぐ値上げ。きのう、都内で行われた講演で日銀の黒田総裁は次のように話しました。
日本銀行 黒田東彦総裁
「日本の家計の値上げ許容度も高まってきているのは、持続的な物価上昇の実現を目指す観点からは、重要な変化と捉えることができます」
「家計の値上げの許容度が高まっている」との見方を示したのです。
そのうえで「値上げを受け入れている間に、良い経済環境を維持して、賃金の本格上昇につなげていけるかがポイントだ」と述べ、強力な金融緩和を続ける考えを改めて強調しました。この「値上げを許容」の発言に波紋が広がっています。
萩生田光一経産大臣
「ややちょっと実体感はない話だったのかなと思う」
きょう、一時1ドル=132円台（133円台）をつけるなど日銀が続ける大規模な金融緩和によって急速に進む「円安」も値上げの要因の一つです。
家計が圧迫されるなかでのこの発言に街の人は…
買い物客
「違和感を感じますね。国民の立場にたって考えてないというか見てない」
「国民の給料上がらないで、物価だけほんと値上がってるんで、どうかなと正直思います」
PB FARM 清野恒樹社長
「容認はしてないんだと思うんですよね。お客さんを見てても仕方なく買ってるとしか言いようがない」
SNSでも…
SNSの声
「貧乏人は死ねとでもいっているのか」
「庶民は値上げを 『許容』ではなく『強要』されている。勘違いしないで」
消費の現場を分かっているのか。先週の国会ではこんな答弁が…
立憲民主党 白 眞勲参院議員
「最近、黒田総裁は食料品を買った際、以前と比べて価格が上がったと感じるものがあったのかどうか」
日本銀行 黒田東彦総裁
「私自身スーパーに行ってですね、（買い物は）基本的には家内がやっておりますので、包括的に物価の動向を直接買うことによって感じているというほどではありません」
発言には野党も反発。きょう、国会で釈明に追われました。
日本銀行 黒田東彦総裁
「我々が値上げ許容度と言ってきたものとぴったり合うかどうかっていうのは、ご議論のあるところだとは思います。やや強調しすぎたかもしれません」
黒田総裁は、「値上げ許容度」という言い方については議論がある。「強調しすぎたかもしれない。批判を甘受したい」などと釈明しました。
6月と7月だけでもおよそ3000品目。今後も、なかなか許容できない値上げが続きます。
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