「全額ネットカジノ」に町民怒り・・・4630万円“誤送金”で新展開(2022年5月18日)
山口県阿武町で、新型コロナウイルスの給付金4630万円を誤って24歳の男性の口座に振り込んだ問題です。この男性が「ネットカジノで全部使い切った」などと、話していることが分かりました。町長は、「事実であれば許せない」と話しています。
■“誤送金”4630万円「全額ネットカジノ」
阿武町・花田憲彦町長：「まず、私どもは本当に、真実が知りたい」
4630万円もの大金を何に使ったのか。様々な憶測が飛び交うなか、驚きの情報が入ってきました。
男性（関係者によると）：「ネットカジノに全部使った」
阿武町・花田憲彦町長：「オンラインカジノという話がありました。一般論としては、それが事実であれば許せない」
スマホやパソコンからお金をかけて行う“ネットカジノ”。「ブラックジャック」「バカラ」「スロット」数えきれないぐらい、色々な種類があります。
このまさかの“使い道”に、町民からは、怒りの声が聞かれました。
阿武町民：「ふざけた話ではありますね」「感情的には、バカヤロウだよ！もう終わってますよ、こういうことをやる若者はね」
■町民の怒り「バカヤロウだ」
山口県・阿武町で、困窮世帯向けの給付金4630万円を誤って1人の男性に振り込んでしまった問題。17日、新たに浮上したのは、この男性が全額“ネットカジノ”に使ったと、関係者に伝えていることが分かりました。
この一報に、返還を求めてきた町長は、次のように話しました。
阿武町・花田憲彦町長：「（Q.オンラインカジノに使用した疑いについて）先ほど、テレビでオンラインカジノという話がありました。（もしそうなら）あれだけの大きなお金が、いっぺんに消費されるというのは、なかなか考えにくかったわけですが。そういうこともあったのかなと」「（Q.大切なお金をギャンブルに使っていたことは）一般論としては、それが事実であれば、許せないという気持ち。それが事実かどうかも分かりませんので・・・」
関係者によると、男性は4630万円もの金額を「ネットカジノに全部使った」と話しているといいます。
男性（関係者から）：「数社のネットカジノを使った。4月8日に町の職員と銀行に行くまでの間は満額あった。（金は）それ以降に使った」
のどかな田園風景が広がる阿武町。人口3000人の自治体にとって4630万円は、財政の2％にあたる大きな金額。ネットカジノに全額消えたというまさかの情報に、町民からは怒りの声が聞かれました。
阿武町民：「全部（カジノで）すっちゃったんですかね。ふざけた話ではありますね」「感情的には、バカヤロウだよ！もうね、もう終わってますよ。こういうことをやる若者はね」
■“返還が難しい”男性に町長は・・・
ネットカジノに消えた4630万円。果たして、お金は町に戻ってくるのでしょうか？
男性の代理人弁護士の会見では、次のように話していました。
誤送金を受けた男性の弁護士：「本人、現在、そのお金を所持しておりません。現実的な問題として、返還が難しい状態となっています」
“返還が難しい”という男性側の主張に、17日に町長は、次のように話しました。
阿武町・花田憲彦町長：「（おとといの会見は）もう、お金が消費してしまった。財産がないというようなニュアンスの言葉だと思っていますが。『はい、そうですか、断念します」というふうなことは、全く思っていません」
男性側の弁護士は、「阿武町側は、回収が困難であることが確実になったら、告訴するのでは」と話しています。
■“ネットカジノ”実態は・・・
そもそも、ネットカジノとは、どういったものなのでしょうか？
ネットカジノとは、スマホやパソコンのオンライン上のゲームで、お金をかけるギャンブルのこと。日本では、公営ギャンブル以外、賭博行為は禁止されています。
しかし、規制があいまいな“ネット上”では、ギャンブルが合法な海外政府からライセンスを受けたとする“カジノ”がたくさん確認できます。
ネットカジノとはどういうものなのか。「無料版」を試してみました。
“スロット”では、無料版は最初に5000ドル与えられるようです。自分でかける金額を決められます。最大200ドルまで1回、かけられるみたいです。
スタートを押しました。外れて、200ドル減りました。この瞬間、「円」に換算すると、約2万6000円が一瞬にして無くなりました。
初めて5分経たないうちに、あっという間に5000ドル（約65万円）が無くなってしまいました。
■5000ドル 一瞬で消え・・・
スマホさえあれば、ゲーム感覚でプレイできる手軽さで、市場は拡大しているといいます。
ネットカジノに詳しい津田岳宏弁護士：「全世界では、オンライン（ネット）カジノの市場規模は、600億ドル（約7兆7669億円）ぐらいある。どんどん増えている」
実際に、ネットカジノをやったことがあるという20代の男性は、次のように話します。
ネットカジノをやったことがある20代男性：「（Q.日本の方でもやっている人はいる？）あーもういっぱい、いますよ。自分は20から30万円くらい。少額でやっているので、そんなに勝ってもいないんですけど。勝つ人もいますし、もちろん普通のギャンブルなので。負ける人のほうが多いんじゃないですか」
■町長「真実が知りたい」
日本での利用者も増えているというネットカジノ。阿武町は、誤って送金した4630万円の返還を求め提訴。警察に被害届を出すことも検討しています。
阿武町・花田憲彦町長：「まず、私どもは本当に、真実が知りたい。これが一番です。そして、そのなかで私たちは、この大切な公金を回収していきたい」
（「羽鳥慎一 モーニングショー」2022年5月18日放送分より）
[テレ朝ｎｅｗｓ] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
