埼玉・本庄 5歳男児死亡事件 市の対応は? なぜ最悪の事態に|TBS NEWS DIG
埼玉県本庄市で、5歳の男の子が母親や同居の男女から暴行を受けて死亡した事件。本庄市には、「虐待」を疑う通報や相談が繰り返し寄せられていたのに、なぜ、最悪の事態に至ったのでしょうか。
1年にわたり、母親や同居人から虐待を受けていた可能性があることが明らかになった埼玉県本庄市の柿本歩夢くん。
警察は13日、暴行と監禁の疑いで母親の柿本知香容疑者と同居する丹羽洋樹容疑者ら3人を送検しました。3人は去年1月、歩夢くんを雨水をためるタンクに閉じ込め、転がしたり叩いたりしたほか、去年5月には、歩夢くんを猫用のケージに2時間半あまり閉じ込めるなどした疑いがもたれています。
実に1年もの間、虐待を受けていた可能性がある歩夢くん。この間、歩夢くんを救う手立ては本当になかったのでしょうか。最初の通報は去年9月。市が事件直後に開いた会見で明かしています。
本庄市子育て支援課 加藤久美子課長
「(市内飲食店からの通報で)『お子様は正座をして 同居している男性(丹羽容疑者)から強くその間、説教をうけている』『母(柿本容疑者)は、そのお子様が男性に叱られているところをスマホで撮っている(という内容)」
この通報以降も、保育園などは市の「子育て支援課」に繰り返し相談を寄せていました。
本庄市 吉田信解市長
「お子さんと母親(柿本容疑者)が、今いる環境から抜け出て、生活できるようにできないんですかねという相談が市に寄せられていたことは、事実です」
しかし、本庄市が事件現場となった住宅を訪問したことは一度もありませんでした。本庄市は、歩夢くんを救うためにどのような対応をしていたのか。
JNNは、今年3月、本庄市に対し、去年9月以降の歩夢くんに関する通報などの資料の公開を求め、情報公開請求を行いました。そして、おととい市から返ってきたのは、すべての情報について「非公開」にするという通知でした。理由には、個人情報やプライバシーの侵害などがあげられています。
こうした対応に情報公開請求に詳しい弁護士は「情報は市民の共有財産だ」と疑問を呈します。
情報開示請求に詳しい 大城 聡弁護士
「驚きました。黒塗り(文書)よりも、市民の知る権利が全く損なわれている。個人情報などの理由で非開示となっているんですけど、保育所とかから連絡あったのを、何時にうけたとか個人情報にあたらない。会見等で、すでに公にしている事項であれば、行政が混乱したり、判断できなくなることはない」
同じ事件を繰り返さないために何をすべきか。本庄市は私たちの取材に対し、「検証する方向で準備をしている」とだけ答えています。
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