急増「デジタル地域通貨」 住民同士の交流機会が飛躍的UP“クセになる仕掛け”(2022年5月4日)

急増「デジタル地域通貨」 住民同士の交流機会が飛躍的UP“クセになる仕掛け”(2022年5月4日)

急増「デジタル地域通貨」 住民同士の交流機会が飛躍的UP“クセになる仕掛け”(2022年5月4日)

 買い物をする時、電子決済を使う方も多いのではないでしょうか?そうしたなか、地域で使う独自の「デジタル通貨」が全国で増え続けています。地元に根付くその理由を取材しました。

■200以上のスポット・・・ユーザは7000人超

 今、地域限定で使える独自のデジタル通貨「まちのコイン」が、全国で急増。大手が運用する電子決済とは一線を画す“クセになる仕掛け”がありました。

 番組は、古都・鎌倉に向かいました。

 鎌倉在住の「みわきょー」さんは、地域限定通貨「まちのコイン」のヘビーユーザーです。

 「みわきょー」さん:「『鎌倉で新しいポイントが始まるらしいよ』って言われて、ちょっとはやりにのってみました」

 「まちのコイン」は、仕組みがちょっと変わっているのです。

 「地域のためになる行動」や「お店の手助け」をするとコインがもらえ、そのコインは地元の飲食店や商店で使うことができます。

 まちのもったいないマーケットでは、着なくなった子ども服が300コイン。規格外の野菜が100コインから交換可能です。

 それだけではなく、お金で買えない体験ができるのも特徴です。

 鎌倉の「まちのコイン」は「クルッポ」。現在、200を超えるスポットで使え、7000人を超えるユーザが利用しています。

■地域限定通貨・・・その狙いは?

 「みわきょー」さんは、コイン集めに向かうため何やら準備。手にしたのは、ラッピングされた袋です。

 訪れたのは、鎌倉の歴史などが学べる蔵書室です。袋の正体は「みわきょー」さんが働くコーヒー店のドリップパック。ここは「差し入れ」をすると100クルッポもらえるスポットなのです。

 鈴木章夫室長:「言葉でしか返せなかったものが、気持ちを乗せて返すことができるので、すごく良いですね」

 クルッポの導入で、客が増えただけでなく、差し入れがきっかけで、新たなコミュニティーが生まれているのです。

 続いて向かったのは、十割りそばの店。ここで昼食かと思いきや、こちらの店は、窓ふきをお手伝いすると1000クルッポももらえるお得なスポット。

 かなりの大盤振る舞いに見えますが・・・。

 SLOVE・和田麻里奈さん:「結構、重労働なので、しっかり差し上げたいなと。お店側は、特に原資があるわけではないので、クルッポさんのほうから提供して頂いたポイントを使っている」

 各スポットには毎月、運営会社から一定の「クルッポ」が提供されています。

 このシステムを作ったのは、鎌倉に本社を置く、広告制作やアプリ開発などを行う会社。

 その狙いは、「お金で買えないしあわせがあふれるまちへ」。一体、どういうことなのでしょうか?

 面白法人カヤック広報部・梶陽子さん:「移住してきた方とか、これまで地域にあまり知り合いがいなかったような方が、“まちのコイン”を使うことで仲良くなったり、より地域の活動に関われる」

■タケノコ堀も!整備&食品ロス削減

 鎌倉山にほど近いカフェ。店の外に出ると、広がるのは竹林です。

 長靴に履き替え、「みわきょー」さんが向かった先にあったのはタケノコです。

 この竹林では、鎌倉独自のデジタル通貨を500クルッポを支払うと、なんとタケノコが取り放題なのです。

 「みわきょー」さん:「30分くらいでしたかね。10本くらい。いい汗かきました」

 採ったタケノコは、後日炊き込みご飯に!本来なら有料でもおかしくないサービスですが、地域通貨を使うようにしたのには理由がありました。

 惣 common・烏野泉さん:「(タケノコが)400から500本くらいある。ほっといたら、どんどん増えていって」

 これまでは店のスタッフで管理をしていましたが、今年からは地元の人たちに「タケノコ堀り」という形で整備も兼ねて協力を依頼。食品ロス削減にもつながっています。

 惣 common・烏野泉さん:「最初は家族だけでやっていて、切るのも運ぶのも大変だから。だいぶ助かってますね」

■「街への貢献」だけではない“魅力”

 地域通貨の魅力は「街への貢献」だけではありません。

 アルペなんみんセンターでは、現地スリランカ流の紅茶作りを300クルッポで学ぶことができます。10分程度で完成です。その味は?

 「みわきょー」さん:「ミルクも紅茶も濃厚でおいしい。新しいことが知れた」

 今回は、教える側だったリヴィさんですが、地域通貨が使えるようになって、地元の人たちとの交流機会が増えたと言います。

 リヴィさん(仮名):「(友達は)12人くらい。皆がおいしいと言ってくれたら、楽しいしうれしい」

■住民同士の交流機会UP・・・今後の展開は?

 「みわきょー」さんの一日に密着すると、地域への貢献とお金では買えない体験ができました。

 住民同士の交流機会を飛躍的にUPさせた地域通貨。今後の展開は?

 面白法人カヤック広報部・梶陽子さん:「地域間で通貨を交換し合って、地域間交流を増やしたり、交流人口を増やし、日本が楽しくおもしろくなればと考えている」

(「グッド!モーニング」2022年5月4日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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