“厄介者”軽石を独自技術で土産物に変身|TBS NEWS DIG
シリーズ「SDGs」です。去年、沖縄県などに大量に漂着し、問題となった「軽石」。この「厄介者」が、皆が喜ぶ「土産物」に変身しました。手がけたのは「砂丘」で有名な鳥取の企業です。
沖縄の守り神「シーサー」をモチーフにした置物。実は、原料に使われているのは、海底火山の噴火に伴い、去年秋に沖縄の海岸に相次いで漂着した軽石です。
地元の漁師
「これが引くまでは船も動かせない、漁も出られないような状態。商売どころじゃないよ、これ」
漂着し始めてから半年がたち、その多くが撤去されましたが、いまだ多くの港に軽石が流れ着いているといいます。
軽石被害を民間で支援する有志の会 東良和 発起人代表
「波が荒かったり、台風が来たときに沈んだ軽石がまた浮かび上がってくるのではと、警戒をしているところです。共通の友人がいて、彼が『何でも固められる人、知っているよ』と」
何とか有効利用を、と白羽の矢が立ったのが鳥取市の製造業、モルタルマジックです。
モルタルマジック 池原正樹社長
「誰もが(成形)できなかった素材を自由に自分たちの技術でできることは、何か新しい世界がそこから始まるんじゃないか」
この会社はこれまで、鳥取砂丘の砂(国立公園外)や鹿児島・桜島の火山灰などを独自の「粉体固形化技術」によって商品化してきました。
東京五輪ボクシング女子 フェザー級金メダリスト 入江聖奈選手(去年8月)
「砂丘色って言ってたら本当に砂丘のメダルがもらえて」
カエル好きでおなじみ。東京オリンピック・ボクシング女子、金メダリストの入江聖奈選手に贈られたのは、この会社が作った砂丘メダル。観光物産以外の分野でも話題となっています。
今回素材となった軽石は小さな穴が多い「多孔質」で、もろい構造。強度を上げるために、洋上で含んだ塩をていねいに抜き、専用の接着剤を開発することで、成形することに成功しました。
今回商品化された「軽石シーサー」。当面、7000個限定で販売され、必要経費を除いた収益金は開発を依頼した民間団体を通じて、沖縄の漁業・観光業の関係者に寄付されることになっています。
軽石被害を民間で支援する有志の会 東良和 発起人代表
「マイナスをプラスにするような動きができないか、その取り組む技術力というのはモルタルマジックの池原社長のおかげと思う」
独自の技術で厄介者を見事にアップサイクルしたモルタルマジック。更なる展開を考えています。
モルタルマジック 池原正樹社長
「うまく循環できたらいいと思っています。軽石を集めるのが仕事になったりですね、うまく結びつけていきたいと思います」
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