ロシア極東へマリウポリ市民連れ去りか 隣国モルドバでも戦火懸念(2022年4月30日)

ロシア極東へマリウポリ市民連れ去りか 隣国モルドバでも戦火懸念(2022年4月30日)

ロシア極東へマリウポリ市民連れ去りか 隣国モルドバでも戦火懸念(2022年4月30日)

■マリウポリ

ロシアが「制圧」を宣言しているウクライナ東部・マリウポリ。
炊き出しに長い行列ができていました。

(マリウポリの住民)
 『食料は(ロシア)軍から提供され、そこに自分たちの(食材を)加えています』

ロシア側による年金支給の受け付けにも市民の行列ができ、「ロシア化」が進んでいます。
ウクライナ側が問題としているのは、ロシア側によるマリウポリ市民の“強制連行”です。

(ウクライナのニュースキャスター)
 『マリウポリ市民の309人が、ロシアの最も憂鬱な地域、ナホトカへ連れて行かれた。ロシアの極東です』

マリウポリでは、今月20日以降、人道回廊を使ってウクライナ国内に避難できた人は、わずか79人。
しかし、マリウポリではその後も、ロシア側とみられる複数のバスが走っていました。

(ウクライナのニュースキャスター)
 『マリウポリから脱出した人によると、ロシア兵は「(人道回廊の)集合場所にミサイルが落ちたのでそこへは行けない。ついて来なさい」と言ってロシアに連れて行くようです。』

(ウクライナ ベレシュチュク副首相)
『この2日間、人道回廊を行なっていません。ロシア側が何度も、人々を騙すと分かっているからです』

■モルドバ“沿ドニエストル共和国”

そして、ウクライナの隣国でも、戦火が広がる懸念が出てきました。
道路に現れた、3つの人影。
すると突然、1発、2発、3発。そのすべてが建物に命中します。

モルドバ東部で親ロシア派が実効支配している「沿ドニエストル共和国」。
この治安当局の建物が25日、爆破されました。
治安当局が『ウクライナ方面から来た人々による犯行』としたことで、不穏な空気が漂っています。

今なお、街中にそびえるレーニン像。
「沿ドニエストル共和国」は『現代に生き残る最後のソ連』とも表現され、ロシア軍が平和維持を目的とした駐留を続けています。

(現地に住むティムさん)
 『沿ドニエストル共和国とウクライナの国境にいます。この看板が、ウクライナとの国境です。国境警備隊もいません。こちら側がドニエストル共和国の住居です』

サタデーステーションは、西側メディアが入るのが難しい地域に、15年間住んでいるアメリカ人を取材。
今回の攻撃で、町の様子が一変したといいます。

(現地に住むティムさん)
『検問所の数が増えて、道路にいる地元警察官の数が増えました。自動小銃を武装して、武器の所持や犯罪行為を警戒しているのです。今までに見たことがありません。』

ロシア軍高官は『ロシア語を話す人々が抑圧されている』として、この地域への軍事介入もほのめかしていますが・・・

(現地に住むティムさん)
『ロシア人やロシア語を話す人への抑圧はありません。ここには多様なコミュニティがあり、ブルガリア人、ルーマニア人、モルドバ人、ウクライナ人、ロシア人が仲良く共存しています。生計を立てるため、生きるため、協力しあわなくてはならないからです』

今回の爆破はロシア側による「自作自演」との見方も浮上していますが・・・

(「沿ドニエストル共和国」クラスノセリスキー“大統領”)
『私たちは侵略者ではなく、これまでも、今も、隣国への攻撃を計画していないと宣言しています。私たちが紛争に引きずり込まれることはありません。』

今後の攻撃も否定し、ウクライナ政府に調査を呼びかけています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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