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二児の母が戦車破壊 反撃続くウクライナ軍の最前線(2022年3月26日)
首都キエフ近郊のマカリフを奪還したと発表するなど、反撃に出ているウクライナ軍。
最前線で何が起きているのか?現地記者が同行しました。
(偵察班の司令官)
『我々の役割は、空からの情報収集と現地の人による情報収集、攻撃する場所の情報提供です。今は進撃のための情報収集をしています。これはとても喜ばしいことです』
(記者)
『マカリフでは外で人に会っていません。常に砲撃を受けてどこかに隠れているか、もう避難したのでしょうか』
ドローンを使い、状況を確認します。
(ウクライナ兵)
『ロシア軍を探しています。現地の人の情報だと他の地域へ向かっているとみられます』
こうして得られた情報を他のウクライナ兵たちと共有し、ロシア軍への攻撃につなげていると言います。
対戦車兵器を扱う兵士の中には女性の姿もありました。
(記者)
『最近までこの公園付近に子どもを連れてきていた母親が、同じ場所でロシア軍を撃退するとは思いませんでした。彼女はこの赤い車で対戦車ミサイルを運んでいます』
二児の母でもあるタチアナさんは、先日、ロシア軍の戦車を一台破壊。
それを見た他の戦車は後退していったと言います。
(ウクライナ兵・タチアナさん)
『私が守っているのはキエフやウクライナ、ヨーロッパだけでなく、民主主義です』
ロシア兵士の拙さを指摘するウクライナ兵もいました。
(ウクライナ兵)
『文字通りのバカだね。月明りで周りが見えるのにライトを付けて進んでいた』
捕虜となったロシア兵2人。
身分証を見ると20歳になったばかりのようです。
他の捕虜は「食料がちゃんと届かなかった」と話しました。
(捕虜となったロシア兵)
『一日一食しか出なくて、それを二人で分けていた。基本的に(現地の)家で見つけたものを食べていた』
CNNによると、アメリカの国防当局者は「ロシア軍が補給物資を奪い合っている」との見解を示しています。
こうした状況で増えているのが、ウクライナ市民を巻き込む無差別攻撃です。
両足に重傷を負った15歳のアンドリーさんは、母を目の前で亡くしました。
(アンドリーさん)
『(ロシア兵が入ってきて)6人から銃を向けられて怖かった』
その後、ロシア兵に追い出され、車で逃げる途中に地雷の被害にあったといいます。
(アンドリーさん)
『一瞬、黄色い光が見えて、耳鳴りがして、気がついたら道路の上にいた。まだ生きている母が燃えているのが見えた。そして砲撃の音が聞こえた』
(アンドリーさんの父親)
『息子は涙も見せずに頑張っている。妻の死は無駄ではありません。ウクライナの独立のために』
自宅のあったチェルニヒウでは、水を運んでいた車が攻撃を受けました。
さらに、「キエフに物資調達に行くための橋をロシア軍が破壊した」と地元メディアが伝えており、一帯が孤立する懸念が高まっています。
ウクライナ第二の都市・ハリコフでも、市民による物資調達で何とか命をつないでいる状況です。
アパートのキッチンにロケット弾が爆発しないまま突き刺さるなど、ロシア軍による猛攻が続いています。
最大の港湾都市・オデッサでは、21日、初めて市内への砲撃が確認されました。
海岸ではロシア軍の上陸を阻止するべく、警戒が高まっています。
爆発から身を守る方法を学んでいたのはメディア関係者たちです。
キエフ近郊などで、記者たちがロシア軍の砲撃に巻き込まれる事態が相次いでいるためとみられます。
女性記者たちは、2人だけで負傷者を運ぶ方法を学んでいました。
市民が配管用のパイプを切って作っていたのは潜望鏡です。
(潜望鏡を作るオデッサ市民)
『角を曲がらずに見ることもできます。ウクライナ軍に「今、最も必要な物は?」と聞いて作り始めました』
ほかの場所でも、ウクライナ軍が使う野外調理用の小型ストーブを200個以上も作っていました。
普段、パーティードレスのデザインを手掛ける女性は、ウクライナ兵の寝袋を作るなど、市民たちによる援助も続いています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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