サリン後遺症に苦しんだ女性の遺族 事件への複雑な思い(2022年3月20日)

サリン後遺症に苦しんだ女性の遺族 事件への複雑な思い(2022年3月20日)

サリン後遺症に苦しんだ女性の遺族 事件への複雑な思い(2022年3月20日)

 オウム真理教による地下鉄サリン事件から20日で27年となりました。

 亡くなった幸子さんの兄・浅川一雄さん(62):「妹が亡くなってから良い思い出、妹が元気だったころだったり一生懸命、家族たちで力を合わせてやってきたこと、そんなことを思う気持ちの方が今は多いような気がしますね」

 出勤途中に被害に遭い、重いサリンの後遺症で25年間、寝たきりの状態だった浅川幸子さんは、おととし3月亡くなりました。56歳でした。

 自宅で介護を続けていた兄の一雄さんは、幸子さんに頑張ってという言葉は言いませんでした。

 もうこれ以上、頑張れないという思いからでした。

 亡くなった幸子さんの兄・浅川一雄さん:「幸子には(闘病中は)『頑張ってね』って言えなかったんで、『さっちゃん本当に25年間頑張ったよね』『本当に頑張ってきたよね』という言葉を掛けました」

 妹の幸子さんが亡くなって2年、一雄さんは事件に対する複雑な思いを訴えました。

 亡くなった幸子さんの兄・浅川一雄さん:「妹が亡くなった時点で被害を受けているのは妹なので、僕のなかでは“一歩退かなければいけないのかな”というのがどこかにあるんですよね。もう僕の手元から事件は一つ離れている部分があるので、事件に対してそういうところが僕のなかで腑(ふ)に落ちないというか、それはあります」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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