能登地震 障害者施設で高齢者受け入れ 難しい2次避難 職員も苦悩【スーパーJチャンネル】(2024年1月17日)

能登地震 障害者施設で高齢者受け入れ 難しい2次避難 職員も苦悩【スーパーJチャンネル】(2024年1月17日)

能登地震 障害者施設で高齢者受け入れ 難しい2次避難 職員も苦悩【スーパーJチャンネル】(2024年1月17日)

 介護が必要な高齢の人や障害を持っている人の避難も課題になっています。

■石川 障害者の施設で高齢者受け入れ

 今も1万5000人以上が避難生活を続けている石川県。配慮が必要な高齢者や障害がある人はまだ残されたままです。

 石川県穴水町にある知的障害者のグループホーム。ここで20代から80代の利用者17人が生活しています。

グループホームふきのとう 銀河 山岸美由紀主任
「建物は何とか大丈夫です。ひびが入ったりとかはしてますけども、何とか住むには大丈夫という感じです」

 ただ、女性専用の建物は使えなくなり、今は食堂に布団を敷いて寝ているそうです。

山岸美由紀主任
「このテーブルを全部向こうに押しやって、ここの真ん中にお布団を4つくらい敷いて眠ってらっしゃる人がいらっしゃるので、その人たちと一緒にお布団混ぜてもらって寝ています」

 施設で働く山岸さんも利用者の布団に挟まれて寝泊まりし、介護を続けています。

■住民100人「泊めてくれんか」

 対応するのは利用者だけではありません。地震直後、この施設では地域の住民100人ほどを受け入れました。

山岸美由紀主任
「たまたま地震があった時に、明かりがついていたのがここだけだった。皆さんが明かりを求めて『泊めてくれんか』って来られたので、その時は皆さんいらして下さいってことで受け入れました」

 今も夜になると避難所に行けない30人ほどが泊まりに来ているといいます。

■続く断水 川で水くみ1日3回

 施設では断水が続いているため、トイレ用の水は職員が近くの川へくみに行きます。

山岸美由紀主任
「これを一日に何回もやる」
「(Q.一日何回くらい?)朝6時前と昼前と夕方、3回は行きます。くむのはいいが、運ぶ時に男性が…うちのグループホームには(男性の)職員がいないので」

 こうした作業をする職員自身も被災者です。倒壊した自宅の片付けに戻る職員もいて、人手が足りていません。

山岸美由紀主任
「(Q.職員は何人?)5人くらい」
「(Q.元々5人?)元々は倍いた。輪島から通っている職員が多くて、輪島の方がとてもひどくて、道が悪いのでとてもじゃないけど来られないということなので」

■難しい2次避難 職員も苦悩

 解決策として考えられるのが利用者の2次避難です。県からは金沢市内のホテルへと避難するよう打診があったそうですが、それは難しいといいます。

山岸美由紀主任
「(Q.2次避難を考えたりは?)お話はあったんですけれども一緒に付いていけるスタッフがいないということで、お断りさせていただきました。これは私ども職員の独断になると思いますけれども、利用者と一緒に行くと自分の家族をほったらかしにして、そちらに行かないといけないことになる」

 利用者の家族からも2次避難への要望は出ていないそうですが、苦渋の決断です。

山岸美由紀主任
「本当は安全面を考えると、利用者には金沢に行っていただいて、余震の少ない所で生活してもらうというのがいいのかなと思ったりはするが、自分の家族のこともありますので、それを考えると、申し訳ないですけどこちらの方で生活していただきながら、地震が少しずつひいていくのを待つという方が一番良いのかなというふうに今は思っています」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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