【報ステ】「私たちはスーパーマンじゃない」被災者“支える側”の疲弊…負担軽減策は【報道ステーション】(2024年1月15日)

【報ステ】「私たちはスーパーマンじゃない」被災者“支える側”の疲弊…負担軽減策は【報道ステーション】(2024年1月15日)

【報ステ】「私たちはスーパーマンじゃない」被災者“支える側”の疲弊…負担軽減策は【報道ステーション】(2024年1月15日)

能登半島地震の発生から2週間。被災地で急がれるのは道路の復旧です。少しずつ進んでいますが、工事に欠かせない『砕石』を手に入れるのも、現場に運ぶのも困難な状況になっています。

◆道路復旧 課題は『砕石』確保

下村彩里アナウンサー
「10台以上のトラックがずらっと待機しています。車には砕いた石、砕石が乗せられています」

ずたずたに寸断された道路に砕いた石を流し込みます。

下村彩里アナウンサー
「大量の砕石が必要なことが、この現場からもよく分かります」

この現場では、一般車両が通れるようになるまで、あと1週間ほどかかるといいます。

作業員の待機場所にプレハブを乗せた車を見つけました。宿泊施設が確保できず、ここで寝泊まりしています。

小川建設 小川宜伸常務
「寝袋をして、夜はここで仮眠をとる。(Q.2畳間で3人寝ている)2人と、1人は車中泊したり」

現場はギリギリの作業を続けていました。

福井から来た業者
「(Q.何時間くらいかけて)ここまでは5時間くらいかな。お世話になっている石川の人から、来てくれと要請があったから」

地震発生直後と比べると、2週間を経て、走行可能になった道路は増えました。道路状況が整わなければ、復旧の加速は見込めません。しかし今、その作業を阻んでいるのが…。

小川建設 小川宜伸常務
「(Q.砕石は足りている状況)いや、みんな取り合いしている。各業者さん、資材の調達は苦労していると思う」

能登半島は採石場も被災しました。今は被害が少なかった白山市の採石場から砕石を運んでいます。輸送効率を上げるため、11日に、志賀町に新たな砕石の集積場が設置されました。

下村彩里アナウンサー
「採石場から運ばれた石は一度、こちらに集められます。そして、ここからさらに、トラックで北部へと運ばれるということです」

石川県建設業協会によると、少なくとも10トンダンプ4000台分の砕石運搬を、国や県から要請されているといいます。ただ、現場からは運搬する車や、そもそもの砕石の量が足りていないという声も上がっています。

◆「17日ぶり」ごみ収集再開も…

輪島市では17日ぶりに、ごみ収集車が戻ってきました。まずは生ごみに限っての収集です。

女性
「冷蔵庫が倒れて、中がガチャガチャになっている。(Q.それも捨てたい)みんなグチャグチャになっている」

珠洲市の避難所では、ペットボトルや空き缶が山積みに。処理場も被災したため、燃えるごみ以外は収集のめどが立っていません。

◆『支援チーム』が直面した現実

集落ごとの2次避難も進むなか、まだ1万6000人を超える被災者が、1次避難所で暮らしています。災害関連死は15日午後2時時点で、14人にまで増えました。

こうしたなか、七尾市の避難所にやってきたのは、災害派遣福祉チーム『DWAT』。介護や福祉に特化した支援チームです。

DWATの隊員
「スロープはあけておいた方がいい」

避難所の玄関に色々な物が置かれていて、高齢者の移動の妨げになっていました。

DWATの隊員「みなさんが使いやすいような導線を作れたらいいなと」

さらに、避難所に残っていた段ボールベッドを見つけると、必要な物を、必要な人のところへ。

被災者
「ご親切にありがとう。ベッド気持ちいい」

こうした活動に接して、避難所の責任者は…。

避難所の責任者 大谷内好子さん
「スタッフも被災者で、ここに寝泊まりしてサポートしている。24時間、ここの運営に携わっている。(避難者からは)『アレルギーに気をつけて』とくるし『健康チェックもして』『福祉もして』と言うし、私たちはスーパーマンじゃない」

心のケアにあたるチームも動いています。

災害派遣精神医療チーム『DPAT』です。精神科の医師や看護師で構成されています。

被災者
「精神的にかなり参っとるような状況。日々、余震もありますんで、ここにおる10人近くの方で、なんとか協力しあってやっとる」

DPAT船橋北病院 月間秀樹医師
「例えば不安な時に飲むような薬があった方がいいとかはないですか?」

被災者
「今のところ大丈夫です」

疲労もストレスも溜まってくるころ。少しでも不安を感じているようなら、医師に相談してほしいと訴えます。

DPAT船橋北病院 月間秀樹医師
「生活がガラッと変わったことで、日常的に会ってた方と全然会えなくなる。そういうことで、不安定になっている方が多かった。支援者の方が、不眠不休で毎日休みなくずっと働いている。情緒的に不安定になったり(支援する側の被災者ケアの)ニーズがだいぶ高まってきている」

石川県は、今回の地震で亡くなった方のうち、遺族の了承を得られた23人について、氏名や住所を初めて公表しました。穴水町では、10歳の男の子が土砂災害で亡くなっています。

◆少しずつ取り戻す“日常”

少しずつでも、一歩ずつ。能登を走るJR七尾線は15日、一部区間で運転を再開しました。

利用者
「最初には、友達に『久しぶり』って。冬休み明けなので、色々しゃべりたい」

穴水町の保育園には、子どもの声が戻ってきました。

子ども
「先生と遊ぶの楽しい」「本当は外で走った方が楽しい」

保護者
「被災してから2週間経つが、電気も水も通っていなくて。限界だなと思っているなかで、保育園が再開してくれて、子どもたちのストレス発散になると思う。子どもたちが安全な所にいるので、自宅の方に行って、少し家の中の片付けとか、大人だけの時間にしたい」

志賀町の小学校では、来週の再開に向けて準備が進められていました。

富来小学校 宮本隆朗先生
「6年生は、普段の学校生活からも一生懸命、頑張ってくれた。最後は堂々と行進して、卒業証書がもらえるような環境を整えてあげるのが、僕の今の目標」

◆発災2週間 残された“課題”

2週間経った15日午後2時時点で、安否不明22人、死者222人に上っています。

インフラについては、輪島市を中心に、停電がいまだ8000戸ほど。断水に至っては、5万戸以上という状況です。

●復旧への課題(1)【避難所生活】

体育館など避難所で生活する人は、1万6000人以上います。政府と県は、ホテルや旅館など、2次避難先を3万人分確保していますが、利用者は1000人余り。取材をすると、地元を離れることに不安を抱く被災者もいるということです。

●復旧への課題(2)【精神的な疲れ】

避難生活が今のまま長期化していくとなると、被災者はもちろんのこと、それを支える側の負担も考えないといけない段階にきています。被災者の心のケアを行う医療チーム『DPAT』によると、避難所を運営する地元職員、介護スタッフも疲弊しています。発災当初から、責任感で気丈にふるまっていますが、彼らも被災者で、周囲に見せられないつらさを抱えている状況で、支える側にも心のケアを行っています。

避難所を支えるスタッフの負担の減らすため、期待されるのが『災害ボランティア』です。石川県は、金沢市の1.5次避難所で活動するボランティアの募集を15日から始めました。活動内容は、避難所内の清掃、ごみ管理など。金沢市在住者を対象に、17日からの活動になります。

15日に募集を始めた理由について、石川県は「どこが人手不足か、何をやってもらうか、ボランティアの役割分担が見えてきたため」としています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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