リハビリ歩行中に津波襲来 89歳女性“紙一重”救出現場 息子感謝「あきらめていた」【グッド!モーニング】(2024年1月10日)

リハビリ歩行中に津波襲来 89歳女性“紙一重”救出現場 息子感謝「あきらめていた」【グッド!モーニング】(2024年1月10日)

リハビリ歩行中に津波襲来 89歳女性“紙一重”救出現場 息子感謝「あきらめていた」【グッド!モーニング】(2024年1月10日)

 能登半島地震です。ドライブレコーダーが記録した津波が襲った集落を取材。間一髪で難を逃れた高齢女性のその後を追いました。

■安否不明86人 輪島市に集中

 すすのにおいが立ち込める石川県の「輪島朝市」では、9日に一斉捜索が始まりました。

 連絡の取れていない安否不明者は石川県全体で102人に上りますが、そのうち86人が輪島市に集中しています。

 朝市の近くにあった家が燃えた85歳の女性。知り合い2人の安否が分かっていません。

住民
「ただ涙だけが出る。悲しくてね。本当に火事を恨みます。火事さえなければ…。消防車の人が『水がないから消火できない』と言うから、ぼうぜんと見ているだけ」

■珠洲市に「終の棲家」 リフォーム中…

 珠洲市では、建物の被害を証明する「罹災(りさい)証明書」の申請が始まりました。これからの生活で、様々な公的支援を受けるために欠かせません。

 早速、申請を行った大石雄三郎さん(68)が自宅に案内してくれました。

大石さん
「(Q.家の窓が閉まらなくなっていますね)外れて、倒れて、割れて。雨が入ってきたらまずいので、シートでふさいでいる」

 この家に引っ越してきたのは、先月中旬。「終のすみか」にしようと、リフォームを続けていたところでした。

大石さん
「死ぬまで珠洲市に住みたい。時間をかけてやっていくしかないのが現状」

■津波襲来…89歳女性“紙一重”救出現場

 場所によって被害の光景が一変する被災地。番組では、車が津波から間一髪、高齢女性を救い出した場所を初めて取材しました。

 能登町の白丸地区という場所に車が入りました。この辺りは、これまでの被害状況とちょっと違います。

 能登町の東部に位置する、白丸地区。地震に加え、津波の被害も受けました。

 1日の最大震度7の大きな揺れからおよそ30分後、避難する地元住民のドライブレコーダーの映像です。

 道路の左側には、杖をついた高齢の女性が歩いています。車はそのまま通り過ぎますが、引き返して女性の元へ。

男性
「何しているの?上に行かないの?車に乗りなさい。乗りなよって」
女性
「みんなどうしたの?」
男性
「みんなもう上にあがったよ」

 女性を車に乗せた直後、車の前にはじわじわと津波が…。住宅の脇道からも海水が流れ込んできました。

 さらに後方のカメラには、大量の海水が住宅をのみ込む様子が映っていました。車は間一髪、難を逃れました。

■能登町白丸地区 地震後に…津波と火災

 取材班は9日、映像に記録された能登町の白丸地区に入ることができました。

 家屋が海に浮かぶような形になっています。家の大部分が海に浮かんでいるような状況になっています。その手前には、車が海に突っ込むような形で止まっています。

 今も散乱する家具や生活用品。町は、道と住宅の境目が分からない状況になっていました。

 この地区では地震の後、数十軒が津波の被害に遭い、追い打ちをかけるように火災が起きました。およそ20軒が全焼。1人が死亡し、地元の公民館にはおよそ100人が避難しています。

■リハビリ歩行中に…息子「諦めていたが」

 間一髪で津波を逃れた高齢女性について、親族が取材に応じてくれました。

高齢女性の息子
「母(89)は地震前から元々、足が悪かったので。リハビリのため、歩行練習をしていた。(歩行練習に)行っていた時に大きい津波が来た」

 89歳の女性は、地震の20分ほど前に自宅を出発。リハビリのため、近所を歩いていた際、地震に遭遇していたのです。

高齢女性の息子
「私も母のことを覚悟しましたし、諦めていたのが奇跡のように助かっていた。(乗せてくれた男性に)感謝の言葉しかないです。ありがたいです」

 現在、高齢女性は避難所にいて無事で、親族は車に乗せ助けてくれた男性に対して、直接、感謝の言葉を伝えることができたということです。

(「グッド!モーニング」2024年1月10日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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