わずか1分で到達の可能性…「車が流された」石川県能登町で津波被害 現地に“痕跡”も【スーパーJチャンネル】(2024年1月9日)

わずか1分で到達の可能性…「車が流された」石川県能登町で津波被害 現地に“痕跡”も【スーパーJチャンネル】(2024年1月9日)

わずか1分で到達の可能性…「車が流された」石川県能登町で津波被害 現地に“痕跡”も【スーパーJチャンネル】(2024年1月9日)

 能登半島地震で発生した津波は、わずか1分で石川県の沿岸に到達したとみられることが分かりました。VTRの中で津波の映像が流れます。ストレスを感じる場合には視聴をお控え下さい。

■「車流された」深刻被害の爪痕

 最大震度7の能登地震。石川県能登町は津波に襲われました。地震が起きた時、離れた職場にいたという男性。自宅は変わり果てていました。

自宅が被害に遭った男性
「こっちが離れで、こっちで自分ら夫婦とか子どもでいたんですけど、母屋は完全に潰れて」

 長年、暮らしていた我が家は大きな揺れと津波に襲われました。無残にも母屋は水で押し流されました。地震の時、家にいたという男性の家族。命を救ったのは日頃の備えでした。

自宅が被害に遭った男性
「ここが階段。山の方に逃げていく道がある。子どもたちにも普段から地震があったら上がれよと言っていた。家族は山の方に上がって津波は大丈夫だった」

 これまでに能登町では2人が亡くなり、重軽傷者は35人に上っています。

■迫る津波から救助 瞬間映像

 能登半島を最大震度7の地震が襲ったのは、元日の午後4時10分。その後、能登町に津波が押し寄せる瞬間を捉えた映像があります。

 地震発生からおよそ30分後、急いで避難する車。目の前には杖をついた女性が歩いています。車は女性の横を通り過ぎますが、引き返して女性の元へ。女性を乗せた直後、車の後方カメラには…。地震発生から30分。大きな音とともに津波が町に押し寄せます。この後、車は高台に避難しました。

 専門家が注目したのは、津波が沿岸に到達するまでの速さです。

東北大学 災害科学国際研究所 今村文彦教授
「特に珠洲などの能登半島先端付近では1分以内に津波が到達している」

 今村教授らが断層などのデータをもとに分析した結果、珠洲などでは地震からわずか1分で津波が沿岸に到達していたことが分かりました。

■なぜ早い?日本海の地形影響?

 地震発生からわずか5分後の珠洲市の映像。すでに町が水にのみ込まれています。

東北大学 災害科学国際研究所 今村文彦教授
「地震の発生した領域、位置というのが重要で、珠洲も含めて、その周辺で発生した。その沖合で生じた津波はすぐに沿岸部に到達した」

 地震の原因となった断層が沿岸に近かったため、津波の到達時間が早かったといいます。また、日本海の地形の影響で津波の威力が増したことを指摘。

東北大学 災害科学国際研究所 今村文彦教授
「(日本海は)海底の形とか、閉鎖的な海域なので、色々な所で(津波が)反射したり入射したり、複雑。それが組み合わさると大きくなる」

 津波は能登半島を中心に繰り返し押し寄せ、長時間、影響を与えていたといいます。

■死者202人に 避難生活2.6万人

 今回の地震で観測された津波の最大の高さは輪島港の1.2メートル以上。町の人からはこんな証言も…。

自宅が被害に遭った男性
「あそこの酒店に線が付いていた。5、6メートルあったんじゃないか」

 能登半島地震による死者は202人。102人の安否が分かっていません。避難生活を送る人は、およそ2万6000人。避難所で出会ったのは外で車中泊する夫婦。

車中泊する夫婦
「足を伸ばして寝られるということは住宅になる。ぜいたくを言うけれど」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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