異常な“短期開発”か…ダイハツ不正“全車種”出荷停止 トヨタ・マツダ・スバル影響【報道ステーション】(2023年12月20日)

異常な“短期開発”か…ダイハツ不正“全車種”出荷停止 トヨタ・マツダ・スバル影響【報道ステーション】(2023年12月20日)

異常な“短期開発”か…ダイハツ不正“全車種”出荷停止 トヨタ・マツダ・スバル影響【報道ステーション】(2023年12月20日)

認証試験における不正について、自動車メーカーの『ダイハツ工業』が20日に緊急会見を開きました。ダイハツだけでなく、親会社であるトヨタ自動車も並んで頭を下げました。

ダイハツ工業 奥平総一郎社長:「お客様の信頼を裏切ることとなり、重ねておわび申し上げます。誠に申し訳ございませんでした」

国内・海外問わず、ダイハツが生産・開発した車は全て出荷停止。ダイハツがトヨタ・マツダ・スバルの3社に提供している車も全て出荷停止です。

奥平社長:「“認証”とは、お客様に安心して車にお乗りいただくための様々な基準を満たしているか、国に審査・確認いただくもの。その“認証”を軽視していると指摘されても仕方がない不正が行われている」

◆4月に発覚…調査で174個の不正確認

事の発端は今年4月、衝突試験で用いたドアに、本来の仕様とは異なる加工を施していたことが、内部告発で発覚したことでした。これを機に作られたのが、外部の専門家による第三者委員会。調査を始めると、すぐに別の不正が見つかり、委員会は調査範囲を拡大。その結果、ダイハツが数々の不正を繰り返し行ってきた実態が判明しました。

第三者委員会:「認定した不正行為は合計174個。そのうち、虚偽記載類型が143個」

それらは開発段階で行われる認証試験の場で起きました。一部の例をみていきます。国交省の依頼を受けた企業が“生産された車”の衝突時の安全性テスト。ダイハツが行った時、こんな不正があったと指摘されています。

調査報告書:「試験の時点で、自力着火式のエアバッグが開発されていない段階だったため、タイマー着火式のものを用いた」

つまり、本来は衝撃を感知して作動するエアバッグなのに、タイマーで開くようにしていました。他にも、運転席側の衝撃試験をせずに、助手席側の試験データを流用。試験時の速度を偽って報告。リハーサル時のデータを試験本番のデータに差し替えるなど。どれも搭乗者の安全に関わる重要な試験です。

◆“余裕がない”「短期開発」が原因か

なぜこのような不正が横行したのか。調査委員会が指摘したのは“異常な”開発スケジュールです。

第三者委員会:「余裕がない日程で開発スケジュールが組まれ、仮に問題が生じた場合でも、販売日程にまで影響及ぼすことから、当初の開発スケジュールを柔軟に先送りすることは、到底困難というのが実情だった。(試験は)不合格は許されない一発勝負の強烈なプレッシャーにさらされながら業務を行っていた。短期開発の強烈なプレッシャーの中で追い込まれた従業員が不正行為に及んだもの。経営の犠牲になったともいえ、強く非難できない。したがって、本件問題でまずもって責められるべきは、不正行為を行った現場の従業員ではなく、ダイハツの経営幹部であると考えている」

なぜこうしたスケジュールが当たりまえになっていったのか。ひも解くヒントは、不正が増えだしたタイミングかもしれません。

第三者委員会:「一番古いものは1989年ですが、2014年以降に件数が増加している」

2014年。7年連続で軽自動車販売数トップだったダイハツが、2位のスズキに追い抜かれた年です。軽自動車業界の激しいトップ争いが、過密な開発スケジュールに結び付いたのでしょうか。

さらに…。

トヨタ自動車 中嶋裕樹副社長:「2014年以降、小型車を中心に、海外展開車種を含むOEM供給車が増えたことが、開発・認証現場の負担を大きくした可能性があること、認識できておりませんでした」

奥平社長:「不正の背景には、増加する開発プロジェクトを短期日程で進める中で、経営陣・管理職が現場の負担や、つらさを十分に把握せず、困った時に声を上げられない職場環境・風土を放置してきたことにある。その全ての責任は経営陣にあります」

◆広がる不安…今後の影響は?

ただ、ダイハツとしては、自社のテストはクリアしており、不正に起因する事故も起きていないので、現在街中を走っている車の安全性に問題はないという姿勢です。

ダイハツ工業 星加宏昌副社長:「(Q.販売業者は、出荷された物は販売していいか。中古車とかの販売は)出荷停止はしましたが、現時点で出荷されたものは、所有がダイハツのものではなくなっているので、お客様と相談しながら、そのままお納めしてくださいというお客様にお納めするし、『いやちょっと』という方はご相談に乗るという形にならざるを得ないと思います」

対応を任された中古車販売店に聞いてみました。

中古車販売店『クルーズ』平澤敦葵さん:「なすりつけじゃないですけど、後は知らないよみたいな。無責任に感じますし、信頼できなくなっちゃいますよね。ユーザー様と直接関わりがあるのは販売店なので」

国交省は21日、ダイハツ本社への立ち入り検査を予定しています。結果次第では何らかの処分も検討されています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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