岸田総理とペロシ下院議長が朝食会 台湾めぐり「日米で緊密に連携」へ 中国は“想定以上”の反発｜TBS NEWS DIG

岸田総理とペロシ下院議長が朝食会 台湾めぐり「日米で緊密に連携」へ 中国は“想定以上”の反発｜TBS NEWS DIG

岸田総理はけさ、アジアを歴訪中のアメリカのペロシ下院議長との朝食会に臨み、中国が軍事演習を行い緊張が高まる台湾情勢について日米で連携していくことを確認しました。今後、日中関係はどうなるのでしょうか。

岸田文雄総理
「台湾海峡の平和と安定を維持するため引き続き日米で緊密に連携していくこと、これを確認をいたしました」

岸田総理はペロシ議長に対し、中国が台湾海域の軍事演習を行っていることについて、「地域及び国際社会の平和と安定に深刻な影響を与える」として、中国を非難・抗議するとともに即刻中止を求めたことを伝えました。

きのう中国が発射した弾道ミサイルのうち5発が初めて日本のEEZ＝排他的経済水域内に落下したほか、東シナ海や太平洋上空では、中国のものとされる偵察型の無人機計、3機も確認されています。

岸信夫防衛大臣
「これらの無人機の飛行は、中国が実施すると発表した軍事演習との関連が考えられるところです」

一夜にして、台湾周辺の緊張感が高まったことに政府・与党内からも…

現役副大臣
「中国はでっかい北朝鮮みたいになってきた。何かあればミサイルを撃つというのが続くのかな」

自民党 閣僚経験者
「偶発的な衝突など、何が起こるか分からないので警戒感を高めておかないといけない」

きのう夜、森外務次官が中国の孔鉉佑駐日大使に対し、電話で抗議したことについては党内から批判の声があがりました。

自民党 佐藤正久外交部会長
「やっぱり国民の命を守るためには、遅い時間であってもしっかり呼び出して抗議をすべきだと思います」

今回のペロシ氏の台湾訪問で、米中関係が悪化し台湾有事を誘発することをなんとしても避けたい日本政府は、これまで関係改善の機運を模索していました。

しかし、きのうカンボジアで予定していた日中の外相会談は中国側の反発で急遽中止に。

松野博一官房長官
「情勢が緊迫しているこのような時こそ、しっかりと意思疎通をすることが重要であり、我が国は中国側との対話については常にオープンであります」

日本側の想定を越えた中国の猛反発に、けさ外務省幹部は怒りを隠せませんでした。

外務省幹部
「対話を閉ざして軍事的な行動に出ることは暴力が許される国際社会になる。あってはならない！」

日中の関係改善にむけた先行きは一層不透明な情勢です。

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