川氾濫で水浸し…米西海岸に“冬の嵐”ハワイから水蒸気含む「大気の川」(2023年12月6日)
■ハワイから水蒸気含む「大気の川」
アメリカ北西部で始まった冬の嵐。太平洋沿岸の地域では記録的な大雨となり、川が氾濫。大量の雨をもたらしているのは大気の川。ハワイ付近にある大量の水蒸気が西海岸まで運ばれることで大気の川を形成。大雨や大雪の原因となるのです。
大気の川は5段階で分類。ワシントン州沿岸部はレベル3ですが、一部地域では記録的な雨となり、洪水警報も発令。沿岸警備隊が救助に向かったのは川からあふれた水で身動きが取れなくなった車。水はすでに運転席の高さを超えています。隊員は車の屋根に上り、避難していた女性を無事救助。周辺では少なくとも5人が冠水した道路などに取り残され、助け出されたということです。
■“100年に一度”アフリカ洪水被害
一方、断続的に大雨が降るアフリカ東部では100年に1度の洪水が襲っています。
ケニア ウィリアム・ルト大統領:「過去40年で最悪の干ばつに続き、壊滅的な洪水が発生している」
ケニア大統領は気候変動について話し合うCOP28で、アフリカだけでなく他の国も他人事ではないと警告。アフリカで起きている干ばつや洪水は、エルニーニョ現象とダイポールモード現象が原因といわれています。
ペルー沖の海水温が上昇するエルニーニョ現象。今年3月に発生したとされ、オーストラリアでは早い時期からその影響を受け、雨が降らず、山火事が多発しています。
■「ダイポールモード現象」原因か
さらにエルニーニョだけでなく、インド洋東部の海水温が低下するダイポールモード現象も発生。海外メディアによると、インドではこの影響で今週、巨大なサイクロンが直撃。各地で洪水が発生し、都市機能はまひ。
一方でインド洋西部の海水温は高まり、上昇気流を引き起こし、アフリカ東部に大雨をもたらしているとみられています。干ばつで乾いた大地に突然降り注いだ雨。土砂はすぐに干上がり、固まってしまいます。
ケニア ウィリアム・ルト大統領:「多くの発展途上国は気候変動の厳しい現実に直面している」
温室効果ガスの排出量は3%にもかかわらず、温暖化の影響を最も受けているのはアフリカと世界に訴えています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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