「貴重なご意見」連発“逃げ腰”日大・林理事長 現役アメフト部員は「連絡ほしい」【もっと知りたい！】(2023年12月5日)
日本大学の林真理子理事長（69）が4日、およそ4カ月ぶりの会見を行いました。自身の責任と、アメリカンフットボール部の存続について記者から質問が相次ぎました。
■一連の不祥事を謝罪…林理事長の責任は？
日大 林理事長：「関係者の方々を失望させることのないよう、より一層気を引き締めて、改革を成し遂げる責務を全うしたい」
冒頭、手元に用意した紙を読み上げて、一連の不祥事を謝罪した林理事長。公の場で会見を開くのは8月以来、4カ月ぶりです。今回の会見では、2つの点が注目されました。
林理事長：「（Q.一度も辞任は考えなかった？）はい。それにつきましては、何度か考えたこともございますけれども、まだ改革途中であるということ。色んな要因がございますけども、それについては詳しくここでお話するつもりはございません」
大学の組織風土の改革を掲げ、去年7月に理事長に就任した林理事長。しかし、その後、アメフト部の薬物事件が発生し、これまでに部員3人が逮捕、1人が書類送検されています。
林理事長：「一生懸命、改革に向けてやってきた。こういう大きな事件が起こると、体質・組織が脆弱だったと痛感」「（Q.就任会見時は6合目。今は何合目？）何合目というよりも、富士吉田の駅に着いたところだと思っております。これからバスに乗って、途中の6合目まで行かなきゃ。5合目ですか。あそこまで行かなきゃいけない。とにかく山に登らなくてはいけない気持ちでいっぱいでございます」
薬物事件を巡って、第三者委員会が「極めて責任が重い」と指摘したのは、澤田康広副学長です。7月に行われた寮の調査で、大麻とみられる植物片を発見しましたが、12日間にわたって手元に保管し、警察に届け出ませんでした。
第三者委員会 答申検討会議 久保利英明議長：「本法人の社会的信用を著しく失墜させた最大の原因であり、澤田副学長の責任は極めて重大」
日大は先月の臨時理事会で、酒井健夫学長と澤田副学長の辞任を決めました。一方、林理事長については「減俸50％を6カ月の処分」としています。
林理事長：「（Q.林さんが甘い処分。なぜ辞任しない？）第三者委員会の報告に基づきまして、理事会で審議されたことでございます。この討議には加わっておりません。それで得た公正な判断と考えております」
■部員「来年はできると思って動いていた」
先月28日に廃部の方針が出されたアメフト部。その際、監督から部員に対し、「アメフト部は廃部となることが決まりましたので報告します」とのメッセージがありました。なぜ、廃部になるのかなどの詳しい説明はなかったといいます。
このメッセージについて、林理事長は次のように述べました。
林理事長：「なぜ中村監督がそういうメールをしたかは、私もここで分かりかねるので、はっきりしたことは申し上げられません」
その後、1日の理事会では意見がまとまらず、アメフト部の存続問題は先延ばしになりました。
林理事長：「継続審議ということですから、ここで詳しいことは申し上げられません」「（Q.結論はいつまでに？）できるだけ早いうちにと思っているが、時期は決まっていない」
具体的な回答は避ける林理事長に対して、しぶとく記者が食い下がります。
林理事長：「（Q.問題を大きくしたのは執行部であって、林さんは残られてアメフト部は廃部になる。普通の人が見たら納得いかない）貴重なご意見として承っておきます。貴重なご意見として承っておきます」「（Q.改革の具体的なイメージが語られていない）貴重なご意見として承っておきます」「（Q.答える必要はない？）はい」「（Q.そういう態度が問題を大きくしてると思わない？）ご質問の趣旨がよく分かりかねる」
最後には、記者の会見を断ち切りました。
会見でのこうしたやり取りについて、危機管理の専門家は、次のように指摘しました。
エイレックス 江良俊郎社長（61）：「自分のやり方が間違っていないと自信があるのかもしれません。廃部も含めて検討するというような言い方であれば良かったんですけど、まず廃部が出てしまったので、それが間違いなのであれば、早めに訂正するなり、結論を出すなりということが必要。世論の見極めをしたかったのかなとも感じるような内容でしたね」
会見を見た日大アメフト部の現役部員は、「来季に向けて話していて、来年はできると思って動いていた。急な一報で、それから連絡がないので。詳細の連絡が自分たちだけにでもほしい」と話しました。
（「グッド！モーニング」2023年12月5日放送分より）
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