【死傷率が侵攻後最高】ロシア軍損失顧みず“突撃作戦”戦術の背景は◆日曜スクープ◆(2023年12月3日)

【死傷率が侵攻後最高】ロシア軍損失顧みず“突撃作戦”戦術の背景は◆日曜スクープ◆(2023年12月3日)

【死傷率が侵攻後最高】ロシア軍損失顧みず“突撃作戦”戦術の背景は◆日曜スクープ◆(2023年12月3日)

ウクライナメディアは28日、国防省情報総局トップのブダノフ局長(37)の妻マリアンナさんが、重金属中毒で入院したと報じた。マリアンナさんの身体から検出された物質は、日常生活で使用されるものではないことから、食物を通じて毒物である水銀やヒ素を摂取した可能性が高く、毒殺未遂の疑いがあると指摘されている。その後の検査で、同局に所属する他職員にも重金属中毒の症状が確認された。英BBC放送によると、同局のユソフ報道官は、「職員数人にも軽い中毒症状が見られる」と明らかにし、ブタノフ局長をはじめとする同局のメンバーを狙ったものとの見方を示唆した。ウクライナ保安庁のヤフン元副長官は、「マリアンナ氏やブタノフ局長に接近できる工作員を抱えるロシアに驚きだ」と語った。ウクライナ国家安全保障・国防会議のダニロフ書記は、プーチン政権が直近2カ月で、休眠していたスパイのネットワークを活発化させていることを指摘したうえで、「軍事的な行き詰まりに直面したプーチン大統領が、ウクライナ社会の不安定化を企図している」と背景を分析した。英経済誌「エコノミスト」によると、2022年2月の侵攻開始以来、ロシア軍によるブタノフ局長への暗殺未遂事件は10回以上発生している。ブタノフ局長は34歳で、国防省情報総局局長に就任。クリミア半島への攻撃など特殊作戦を指揮するなど実績を残した。ブタノフ局長は今年5月29日、ウクライナの首都キーウ中心部に近い情報総局本部で会議中にミドローンによるミサイル攻撃を受けていた。

英国防省は11月27日付の情報分析で、ロシア軍の11月の死傷者数が、1日当たり平均931人に達していると評価した。過去6週間でロシアの死傷率は最高水準に至った。ロシア軍は小規模な歩兵集団による無防備な突撃作戦を展開している。英国防省は11月28日、「ロシア軍は10月以来、前線を最大2キロ前進させたが、数千人の死傷者を出している」との分析を明らかにした。ウクライナ軍の予備兵将校は、X(旧ツイッター)で、「ロシア軍の持続的な戦術は、撃退に追われるウクライナ軍を疲弊させ、陣地維持を危うくする可能性がある」と述べ、ロシア軍が高い死傷率の戦術を選択している現状を指摘した。ウクライナ軍第47機械化旅団のラズトキン主席報道官は1日、アウディイフカ北部に展開する同旅団に言及し、「一貫して困難な状況が継続している。毎日10回以上、時には20回以上のロシアからの攻撃を撃退しなければならない」と窮状を語った。北大西洋条約機構(NATO)のストルテンブルグ事務総長は29日、続出するロシア軍死傷者の状況に触れ、「プーチン大統領は死傷者に対して耐久性が高い。ウクライナにおけるロシアの狙いは変わっていない」と述べた。米AP通信によると、ロシア政府は1日、プーチン大統領が、軍人17万人を増員し、総兵力132万人とする大統領令に署名したと発表した。英BBCによると、プーチン大統領は、動員や徴兵開始ではなく、募集活動の強化によって、兵力増強を実現する意向を持っていると見られている。

★ゲスト:兵頭慎治(防衛省防衛研究所研究幹事)、小泉悠(東大先端研准教授)
★アンカー:杉田弘毅(共同通信社特別編集委員)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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