インフル急増「口呼吸」で感染加速? 寒暖差による鼻づまりが関係か(2023年12月1日)
インフルエンザの感染拡大が止まりません。
厚生労働省が発表した全国のインフルエンザの患者報告数は、11月に入ってから急増しています。
11月20日~26日までの1週間で、1定点医療機関当たり28.30人の患者が報告されています。これは今シーズン最多で、23道県で警報レベルを超えています。
なぜ、ここまでインフルエンザの患者が増えているのでしょうか。現場の医師は「鼻づまりが感染を加速させている」と指摘します。
インフルエンザと鼻づまりには、どのような関係があるのでしょうか?
東京・北区の「いとう王子神谷内科外科クリニック」伊藤博道院長に聞きました。
■鼻づまりから感染…「口呼吸」に注意
伊藤院長のクリニックでは、寒暖差によって鼻づまりする患者が増えているそうです。鼻づまりからインフルエンザに感染するケースが多いといいます。
伊藤院長は、その要因を「口呼吸」だと分析しています。
鼻がつまっていると、自ずと口で呼吸するようになります。そうすると、乾燥した空気が口から入り込むことになります。
通常、喉(のど)の奥には粘膜・粘液があり、ウイルスなどの異物を防ぐバリアー機能の役割を果たしています。
しかし、乾燥した空気が口から入り込むことによって、粘膜・粘液の量が減って機能が低下。そうした状態で、口からインフルエンザのウイルスなどが入ってしまうと感染しやすくなるそうです。
さらに、口で呼吸するということは、鼻という“フィルター”を通さずに空気が体内に入ってくることになります。
口で呼吸すると、鼻呼吸よりも奥までウイルスが侵入しやすくなり、喉よりも奥、気管支まで入り込むこともあります。そこで発症すると症状が重くなり、治りも遅くなるのだそうです。
つまり、インフルエンザの大敵は「寒暖差による鼻づまり」と言えそうです。
■対策は「吸い込む空気の寒暖差を最小限に」
では、どのように対策をすればよいのでしょうか?
伊藤院長は「吸い込む空気の寒暖差を最小限にすること」だと教えてくれました。
具体的には「マフラーで鼻や口を覆うことで、冷えた空気を急に吸い込まないようにすることが大事」だと、伊藤院長は話していました。
(スーパーJチャンネル「newsのハテナ」2023年12月1日放送)
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