「職員クソ」パワハラ疑惑町長 賛成多数も不信任案は否決…町長が“脅迫被害”相談も【もっと知りたい!】(2023年11月28日)
数々のハラスメント行為を繰り返していたとされる、愛知県東郷町の町長に対する「不信任決議案」が否決されました。その町長は27日、幹部職員から脅迫を受けたとして、警察に相談していたことが分かりました。
■音声が残るものなど…発言の一部は認める
臨時議会の終了後、愛知県東郷町の井俣憲治町長(57)は笑顔を見せました。
井俣町長(去年2月2日の音声):「うちのさ、役場はさ、絶対に潰れないでしょ。職員がクソ野郎ばっかりでも」
井俣町長(去年5月19日の音声):「バカじゃねえか。本当にバカじゃない」
井俣町長が複数の職員に対し、「死ね」などと発言したり、着ぐるみを着た女性職員に抱きついたりしたとされる問題。
井俣町長(16日):「職員と接する時にフレンドリーに、できるだけフレンドリーに接したい。冗談を言ったりして場を和ませたいという気持ちが少なからずあった」
音声が残るものなど発言の一部については、自身のものであると認めています。
■白熱する議論…賛成多数も不信任案は否決
そうしたなか、一部の町議から提出された町長に対する不信任決議案。27日午前10時から審議が行われました。
井俣町長:「町民の皆様をはじめ、議員の皆様。何より町職員の皆さん。東郷町に関係するすべての方に対し、この場を借りて改めて謝罪させていただきます」
井俣町長の謝罪から始まった審議。ポイントは「不信任決議案のタイミング」が妥当かどうかです。
町長の不信任決議案 “賛成派”議員:「愛する東郷町なんです。東郷町のために町長(不信任決議を)受けなきゃならない。絶対に町長は身がきれいでないといけない」
町長の不信任決議案 “反対派”議員:「今じゃない。十分な調査もできていない。事の真偽が分かっていない。こういう状況において、(町長の)“首をとる”決議をするわけにはいかない」
白熱する議論。井俣町長も神妙な面持ちで見守ります。
議員16人全員が出席した臨時議会。採決で4分の3、12人以上が賛成すれば、不信任決議案は可決となりますが…。
議長:「可決に賛成の諸君の起立を求めます」
起立したのは10人でした。
議長:「ただいま、起立者は4分の3(12人)に達しません。よって決議案第一号、井俣憲治東郷町長の不信任決議案は否決されました」
■町長に“脅迫文”?手紙が…警察に相談
閉会直後に見せた笑顔は、安堵(あんど)によるものだったのでしょうか。その後、場所を移して井俣町長による会見が行われました。
井俣町長:「自らの進退の判断につきましては、第三者委員会の結論をもって、自ら判断するということで間違いない。心痛めている職員がいれば、真摯に謝罪を進めていかなければいけない」
そして、会見の中で町長が明らかにしたのが、部長級の職員名義で出された“脅迫文”ともとれる手紙の存在です。
井俣町長:「(先週)金曜日中に辞職をしないと、あと2つ(音声を)出しますということで、『辞職のススメ』ということで手紙があったものですから。単純に読み解くと、『辞めなさい』と『でないとどうするよ』という内容。愛知県警にご相談に伺ったということです」
■「辞職しなければ音声公開」脅迫になる?
今のところ、「被害届は出していない」という井俣町長。「辞職しなければ新たな音声を公開する」という職員からの手紙は、脅しになるのでしょうか。
元東京地検特捜部副部長 若狭勝弁護士:「形の上では脅迫罪という刑法の犯罪に問われる可能性はあると思います。ただ、相手が町長ですし、ハラスメントがあったということを前提にして、被害者と一緒になって町長の問題を糾弾するという意図で、このような言葉を述べているのだとすれば、処罰するまでには至らない」
(「グッド!モーニング」2023年11月28日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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