大阪万博 国負担さらに837億円…日本館や途上国支援に 「簡素化すべき」国会で追及(2023年11月28日)
大阪・関西万博を巡り、新たに800億円を超える国費の負担が生じることが明らかになりました。
■「大屋根」に「世界一高い日傘」批判も
27日、報道陣に初めて公開された「大屋根」の建築現場。万博の理念を示すシンボルとされ、完成すれば世界最大級の木造建築物となります。
担当者:「海外のお客さんを出迎えるような、シンボルとなれるように。日本という国が誇れるリングを作りたい」
もっとも、この大屋根は建設におよそ350億円の費用を要し、万博終了後には解体される予定です。
政府は「日よけにもなる」と説明しますが、「世界一高い日傘だ」といった批判が噴出しています。
■さらに837億円…「簡素化すべき」国会で追及
そもそもこの万博、総額で一体いくらかかるかは、いまだ不透明。27日の国会では、新たな費用が判明しました。一体、何にかかるというのでしょうか。
立憲民主党 辻元清美参院議員:「日本館(日本パビリオン)が会場建設費の2350億円に含まれていると思っていた。(会場建設費とは)別に日本館にお金がいるんですね」
岸田文雄総理大臣:「日本館については、国として管理する立場にあります。これは(建設費用が)別だということであります」
これまで、会場建設費には2350億円かかり、国などが3分の1ずつ負担するとなっていました。
政府側の説明によれば、これとは別にパビリオンの「日本館」建設に360億円かかり、国が負担。さらに発展途上国の支援に240億円、安全確保に199億円、機運醸成に38億円と、合わせて837億円の国費負担が生じるということです。
辻元参院議員:「2350億円以外にもうかからないような発言をしていた。これ何か国民にごまかす、実態をごまかすために(会場建設費)部分しか言わなかった?」
岸田総理:「会場建設費について議論を行った際に、『これ以上の増額は認めるつもりはない』ということを申し上げました。それ以外の国費分については引き続き、合理化努力を続けなければならないと認識しています」
辻元参院議員:「もっと簡素化するべきじゃないですか?」
岸田総理:「合理化努力はこれからも続けてまいります」
■デッドラインは…建設業界から強い危機感
一方、建設業界からは、パビリオンの建設について強い危機感が示されました。
日本建設業連合会 宮本洋一会長:「開幕に間に合わせるためには、よほど簡易な構造であるか、部材調達のめどが立っているなど、特段の事情がないと難しいのではないかと心配をしているところです。もうデッドラインは過ぎていると思ってもいいくらいかなと」
(「グッド!モーニング」2023年11月28日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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