ロシア「対象は軍事施設のみ」主張も・・・ウクライナ“第2の都市”市街地攻撃で4人死亡(2022年3月3日)

ロシア「対象は軍事施設のみ」主張も・・・ウクライナ“第2の都市”市街地攻撃で4人死亡(2022年3月3日)

ロシア「対象は軍事施設のみ」主張も・・・ウクライナ“第2の都市”市街地攻撃で4人死亡(2022年3月3日)

 ロシア軍との戦闘が激化しているウクライナでは市街地への攻撃が相次ぎ、民間人への被害が拡大しています。

■「第2の都市」市街地攻撃・・・4人死亡

 とどまる気配のないロシアの攻撃。ウクライナ「第2の都市」ハリコフでは、大学や警察庁舎などが砲撃受け、4人が死亡しました。

 この現場を撮影した人からは、悲痛な訴えがありました。

 動画撮影者の女性:「ここは中心街です。この建物は、ハリコフにある大学です。完全に破壊されています。右手には、警察の建物があり、上の方が燃えています。この映像を、ロシアにいる人たちに見せて下さい」

 他の都市でも、被害は出ています。

 住民:「この家には、まだ人が居ます!」

 キエフの西、およそ140キロに位置するジトーミルも激しい攻撃にさらされていました。

 ジトーミル・スホムリン市長:「たった今、第2病院近くの住宅が空爆された。爆発は数回あり、建物は破壊され、病院のドアも窓もすべて吹き飛ばされた」

 ウクライナ政府によると、この攻撃で、少なくとも子どもを含む4人が死亡したということです。

■ロシア「攻撃対象は軍事施設のみ」

 南部へルソンは、激しい爆撃を受けました。

 ロシア・国防省報道官:「ロシア軍は、ヘルソンを完全に支配下に置いた」

 ウクライナ国防省は否定していますが、へルソンの当局者は、「街はロシアに包囲されている」としています。

 ロシアによる軍事侵攻が続くなか、ウクライナの非常事態省は2日、これまでに2000人以上の民間人が死亡したと発表しました。

 しかし、ロシアは、攻撃対象は軍事施設のみだと主張しています。

 ロシア・ショイグ国防相:「ロシア軍はウクライナを占領していない。民間人の生命と安全を守るために、最善を尽くしている。攻撃を受けているのは、軍事施設のみと強調したい。目的達成まで、軍事作戦を続ける」

■ロシア被害状況を初発表・・・死者498人

 一方、日に日に犠牲者が増え続ける状況にあっても、ウクライナのゼレンスキー大統領は、徹底抗戦の構えを崩していません。

 ゼレンスキー大統領:「ウクライナを占領することは、不可能だ。どんなにロケット弾やミサイル、戦車などの攻撃を続けても、この事実が変わることはない」

 ゼレンスキー大統領は戦況について、「これまでに、ロシア軍の兵士6000人が死亡した」と説明しました。

 対するロシア側も2日、初めて被害状況を発表。ロシア国防省によると、ロシア軍のこれまでの死者は498人、負傷者は1597人だとしました。

■数日中にキエフ包囲か・・・80%投入

 ロシア軍は、着実にウクライナ国内へと侵攻を続けています。

 キエフの北方では、60キロ以上にわたるロシア軍の車列が衛星画像で公開され、数日中にキエフを包囲するとみられています。

 アメリカ国防総省の高官は、ロシア軍について、国境周辺に展開していた戦闘部隊のうち、80%以上をウクライナ国内へ投入していると分析しているということです。

■スーパー棚が空に・・・食料枯渇「不安」

 キエフ在住・ボグダンさん(35):「近くで爆撃の音が多くなっていて、キエフのテレビ塔も爆撃されました。家の中は、すべて暗くして、一番安全なキッチンに逃げています」

 キエフの“今”を発信し続けている、日本育ちのウクライナ人・ボグダンさん。ロシアによる攻撃で、生活が一変しました。

 ボグダンさん:「空襲警報が出ていて、ずっと防空壕(ごう)にいます。防空壕はボロボロですが、壁は1、2メートルくらいの厚さがあって、かなり強いです。放射線とか、すべてを通さないドアが備え付けられています」

 影響は、こんなところにも出ています。

 街のスーパーは、ほぼ空の状態。食料が無くなってきているという情報もあり、侵攻の始まった先週より、人々の生活は確実に悪化し始めています。

 ボグダンさん:「何かすることも不安になるし、何もしないことも不安になるし。情報があると不安になるし、ないと不安になるし・・・。本当に、難しい精神状態に多くの国民があると思います」

■攻撃に遅れ?米国防総省高官が分析

 本格的な攻撃は、いつ始まるのか。キエフ市民は、そんな恐怖におびえながら、生活しているといいます。

 その一方で、キエフに迫るロシア軍の歩みが最近、鈍くなっているという見方もあります。

 部隊の再編制や作戦の見直しなどが指摘されるなか、アメリカ国防総省の高官は、ウクライナ軍の激しい抵抗に加え、燃料不足や食料不足などで、攻撃に遅れが生じているのではないかと分析しています。

(「グッド!モーニング」2022年3月3日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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