犯罪者と決めつけ動画公開 “私人逮捕系”容疑者 仲間のYouTuber直撃【詳細版】【もっと知りたい!】(2023年11月15日)

犯罪者と決めつけ動画公開 “私人逮捕系”容疑者 仲間のYouTuber直撃【詳細版】【もっと知りたい!】(2023年11月15日)

犯罪者と決めつけ動画公開 “私人逮捕系”容疑者 仲間のYouTuber直撃【詳細版】【もっと知りたい!】(2023年11月15日)

 一般の人を「私人逮捕」と称して取り押さえ、その様子を動画投稿サイトで公開していた男が逮捕されました。番組は、男をよく知る人物に話を聞きました。

■「パパ活」「チケット転売」…名誉棄損容疑で逮捕

 14日にカメラに向かって叫んだ男。

 杉田一明容疑者(40):「アンチどもよかったな本当。私人逮捕系ユーチューバーは不滅だ。ふざけんじゃねぇよ」

 警察車両に乗り込んだ後も、こう続けます。

 杉田容疑者:「応援よろしく」

 男は、自称・私人逮捕系ユーチューバー「煉獄コロアキ」を名乗って活動していた杉田容疑者です。

 杉田容疑者:「お姉さんパパ活やってるでしょ。お金貸して、8万円。俺に」

 杉田容疑者は9月、18歳の女性に対して「パパ活」や「チケットを転売している」などと言いがかりをつけ、その様子をモザイクなしで動画共有サイトに投稿、女性の名誉を毀損(きそん)した疑いが持たれています。

 警視庁の調べでは、女性は知人と待ち合わせしていただけで不正転売への関与はありませんでした。

■街の人「冤罪があって怖い」不安の声も

 杉田容疑者はかねてから“私人逮捕”をうたって活動していました。私人逮捕は、例外中の例外として認められる行為ですが、元警察官僚の弁護士はこう話します。

 元警察官僚 澤井康生弁護士:「目の前で行われていて、確かにそれが犯罪であるということ。それからその人が犯人であることが自分自身で現認できることが条件になっています。チケットの転売とかのダフ屋行為の場合だとはたから見ただけだと、それが果たして犯罪行為かどうかは、普通はなかなか分からない」

 女性があたかも犯罪者であるかのように、動画を配信した今回の事件。

 20代:「冤罪(えんざい)が起こりうることを想定せずに、こいつ犯人でしょって捕まえるのはよくないかな」「最近20歳になって痴漢疑われるのが怖い。冤罪があって怖いと思っているのに、一般人まで逮捕する側に回られると、どうしようって両手を上げるしかない。怖いです」

■「被害者のため」正当性を主張

 番組は、私人逮捕と銘打った動画を掲載しているユーチューバーを取材。冤罪の危険性や目的を問いました。

 フナイム氏:「(Q.(逮捕行動で)現場が混乱する可能性や名誉を傷つける可能性がある?)間違いのない証拠があって、犯人が逃げるって形であれば、僕は私人逮捕することは大事だと思う」「(Q.チケット転売は警察も長い時間をかけて捜査する。それでもその証拠さえそろえば、私人逮捕可能だと思うか?)別にその私人逮捕っていうのは最終的な手段じゃないですか。そこでお声がけをさせていただいて、相手が(逃げずに)話に応じたということであれば、私人逮捕しなくていいじゃないですか」

 逃げなければ、私人逮捕はしていないと活動の正当性を主張します。しかし、そもそも私人逮捕の要件とされる犯罪の現認について、十分だといえる説明は得られませんでした。

 スーパードミネーター 沢田氏:「(Q.証拠をまずどういった形で集めている?)いわゆるその差し込み行為をしそう、録画モードにしたって差し込んだ。声かけをしたというのが100%だと思っているんで、それ以外はうちのチャンネルとしては声かけもしないですね」

 それでも彼らは、被害者のためだと主張しています。

 スーパードミネーター そうし氏:「渋谷駅、新宿駅だったら僕らが活動しているので、盗撮したら捕まると盗撮犯にとっても認知されていると思う。被害者の女性の人たちも、ここは盗撮犯が多いということで、エスカレーター乗る時にスカートをおさえたり」

 はっくん氏:「こういう場所や何番線に乗ると痴漢に遭いやすいよとか、避けてもらうことによって、さらに女性にもより過ごしやすい社会になるのではないかと思う」

■けがのリスクも…「鉄道・警察対策しない」

 刺激的な動画を上げて再生回数が増えれば、ユーチューバーのもとにはまとまった収益が転がり込みます。他の私人逮捕系ユーチューバーも、結局は収益が目的ということではないのでしょうか?

 そうし氏:「(Q.収益が目的になっていないか?)盗撮というのは盗撮する人と、盗撮した動画を販売する業者がいて、それが僕には許せない。それを減らすためにも盗撮の犯罪撲滅をやっています」

 さらに別の問題もあります。実際に投稿された映像です。駅のホームで、男性を激しく抑えつけています。男性がけがをする恐れも十分にあります。

 沢田氏:「向こうは人生をかけて逃げるんです。羽交い締めにしないと押さえられないくらい力が強いからそうするしかない」「(Q.暴行罪との兼ね合いをどう考えている?)私人逮捕での制圧とかで、暴行罪が成立されて警察に逮捕するぞってなったらそれは覚悟のうえで。犯罪を犯してるであろう人を逃がしたくない気持ちの方が大きい」

 ガッツch氏が投稿した動画では、追われた男性が階段で転倒する場面が映っています。

 ガッツch氏:「(Q.(投稿した)駅構内で落ちてしまう動画について)もっと早く制圧するべきだと思っています」「(Q.それはどういった制圧?)階段から転げ落ちる前に制圧すべきだったと。逃走を許したのがとても危ないこと。他の第三者に迷惑が掛かってしまう、けがをさせてしまう可能性があるので」「(Q.JRから構内での行為は避けてほしいとあるが?)鉄道会社も警察も痴漢・盗撮に対して本気の対策をしていません。何十年もしていません。それを変えるために私たちは活動しています」

■捜査関係者も警鐘「重大性や責任考えて」

 JR東日本は活動をやめるよう求めています。

 JR東日本(番組の取材に):「周囲のお客さまに危険が及ぶ行為など、駅や車内の秩序を乱す行為は、おやめいただきたいと思います。また、プライバシーに関わるほか、お客さま同士のトラブルにもつながるため、他のお客さまが映るような撮影、また、その動画の公開についてもおやめいただきたいと思います」

 しかし、今回取材した「私人逮捕系ユーチューバー」は皆、これからも活動を続ける考えを示しました。

 捜査関係者は強く警鐘を鳴らします。

 捜査関係者:「現行犯をうたいながらも犯行を行っている瞬間がない動画も多く、投稿者の独善的な主張を基に実行・撮影されているように思える。一般の人を拘束する重大性や責任についても考えてみてほしい」

(「グッド!モーニング」2023年11月15日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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