猛威“インフル流行”検査キットが足りない 「由々しき事態」医療現場困惑(2023年11月9日)
東北で今シーズン一番の冷え込みとなり、初霜が確認された地域も。猛威を振るうインフルエンザ。医療現場では今「検査キット」が足りない異例の事態になっています。
■猛威 季節先取り“インフル流行”
放射冷却が強まり、今シーズン一番の冷え込みとなった盛岡市。緑の葉に覆いかぶさるのは「初霜」です。盛岡市での観測は平年より2週間遅く、青森市では平年より8日遅い初霜となりました。
季節外れの暑さとなった西日本も週末は平年並みに。北日本や関東には12月並みの寒さがやってきそうです。ようやく冬の足音が聞こえてきましたが…。
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:「この寒くなるタイミングでまた(インフルエンザの)感染者数が増えてもおかしくない」
季節を先取りしたインフルエンザは猛威を振るい続けています。
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:「(通常)この時期は一日に1人いるかいないか程度の陽性者の数ですから、(この時期に)多い時だと10人超えるような陽性者が出るというのは明らかに(流行の)時期が早まっている」
東京都は9日午後、最新のインフルエンザの流行状況を発表しました。今月5日までの1週間の患者報告数は1定点医療機関あたり「16.99人」。前の週を下回りましたが、依然、注意報の基準となる10人を超える高い水準です。
■インフル猛威“検査キット”不足
都内のクリニックでは“緊急事態”が発生しています。
院長:「インフルエンザはないんですよね?抗原キットが。出荷調整?」
卸業者:「もう全然、間に合わない状況で…」
流行の前倒しで検査数が急増した結果、インフルエンザの「検査キット」が足りなくなったというのです。
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:「きょう午前中も使ったので残りあと4人分。入荷の見込みはゼロで、時期も未定。由々しきことだと思う」
新型コロナとの「同時検査キット」も在庫が底を突きそうだといいます。キットで検査できなければ患者にどのような影響が及ぶのでしょうか…。
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:「検査をせずに薬を出した場合は保険診療として認められない可能性が高い。そもそも診断があって治療があるので、治療が適正化できない」
インフルエンザを巡っては、検査キットのほか、せき止めなどの薬も不足した状態が続いています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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