高級外車レンタカー“連続乗り逃げ”　嘘つき列島縦断し大破…158km爆走の瞬間映像も【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年11月2日)

高級外車レンタカー“連続乗り逃げ”　嘘つき列島縦断し大破…158km爆走の瞬間映像も【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年11月2日)

　高級外車のレンタカーが大きく破損しています。この車を運転していた男は事故を起こした後、嘘をついて次々と高級外車ばかりをレンタルして乗り逃げを繰り返していたということです。

■長野・諏訪のレンタカーがなぜ大分に？

　前方部分が大破した高級外車。ガラスもすべて割れてしまっています。

　レッカー会社の代表：「（Q．レンタカーだと気づかなかった？）全然気づかなかったですね」

　高級外車を借りて、次々と乗り逃げしていく20歳の男。

　レンタカー店の代表：「かなり悪質だなって」

　乗り逃げされた高級外車のドライブレコーダーには、高速道路を158キロで爆走する様子が捉えられていました。

　大分県宇佐市のレッカー会社にボロボロの高級外車が運ばれました。実は“乗り逃げ”されたレンタカーでした。

　レッカー会社の代表：「レンタカー会社もびっくりして、なんで大分にあるのかと」

　この車は、大分県宇佐市からおよそ680キロ離れた長野県諏訪市のレンタカー店のものだったのです。話は6日前の9月17日にさかのぼります。

■約600万円の高級外車　レンタル後に…

　9月17日午後3時ごろ、若い男がやってきました。

　レンタカー店の代表：「帽子を深めにかぶって『変な感じだな』とと感じた。違和感がたくさんあったので、印象に残っている」

　大阪からやってきたという20歳の男が借りていったのは、600万円するという高級外車です。屋根は自動開閉し、オープンカーとして利用もできます。

　レンタカー店の代表：「一番好きなモデルの年式だし、その辺だったらいいなという感じのことを言っていました。かなり冗舌というか、べらべらしゃべる人だなという印象」

　車は5時間の契約で貸し出されました。そして返却の時間となる午後8時ごろ、男からレンタカー会社に連絡が入りました。

　男：「母親が倒れたのですぐに向かいたい。車のレンタルを延長したい」

　店側は3日間の期間延長を承諾しました。しかし…。

　レンタカー店の代表：「基本、前払い制になるので、お金を先に入れていただければ3日間延長しますよという条件でお貸ししました。お金を入れましたという連絡もなければ、瞬間的ではなるんですけど、連絡は取れなくなりました」

■「病院にいる」とウソ…返却もされず

　店側は不審に思い、盗難防止のために取り付けられたGPSで車の位置情報を確認すると、翌日には諏訪市から300キロ近く離れた大阪駅付近を示し、さらにその翌日には、神戸の有馬温泉や、奈良の興福寺、大阪城など関西の観光スポットを回っていた形跡がありました。

　レンタカー店の代表：「もうこれは確実に遊んでいるぞと」

　その間、店側は男に何度も連絡をしますがつながらず…。貸し出して3日後の9月20日に、男から携帯電話のショートメールが送られてきました。

　男から送られてきたショートメール：「忙しくて全く連絡が返せずすみません。今病院なので、電話ができないので、後ほどかけ直させていただきます」「病院は愛知の方になります」

　結局、車は返却されることなく、貸し出してから6日後に意外なところで発見されました。

■大分でも「ベンツ貸して」　そのまま福岡へ…

　大分県宇佐市の交差点で、男が運転していた高級外車は衝突事故を起こしました。長野県から、関西の観光スポットを回っていた車は、大分県宇佐市にありました。

　T・Kレッカーサービス　矢野隆則代表：「たまたま、そこ通ったんですよ。事故があったもんで彼に声をかけて『うち、レッカー屋さんしてるんでうちへ運びましょうか？』と言ったら、ぜひお願いしますということで」

　自走できない状態となっており、近くのレッカー会社の敷地に運ばれたといいます。

　助手席のレシートを見てみると、車が発見される前日の9月22日に西宮名塩サービスエリアを訪れたことが分かります。

　ナビの検索履歴を見ると、その日は大阪・豊中市の銭湯や、難波の家電量販店など、大阪周辺を周っていたとみられます。

　しかし、男は同じ日に諏訪市のレンタカー会社に「病院から動けない状態です」とメッセージを送っていました。これは真っ赤な嘘だったことが分かります。

　その後、男はレッカー会社にこんなお願いをします。

　矢野代表：「（車）貸してくださいということですね。土曜日の事故だったんで、日曜に大阪の方なんですけど。大阪に給料を取りに帰るということだったんで。また九州に用事があるんで月曜日に帰ってきますんで、その時お返しします、という話だったんですよね」

　事故現場からのレッカー代もそこで支払うということで、レッカー会社は男に車を貸すことにしました。

　矢野代表：「ベンツを貸してくださいってことなんで。だいたいこれ（ベンツ）か、Z4（BMW）かアルファードしか僕乗らないんですよということだったんですね」

　男はここでも高級外車を借りていき、その場を後にしました。しかし、大阪に向かったはずの男は福岡県で発見されることになるのです。

■GPS→ストリートビューで発見　警察通報

　きっかけは、諏訪市のレンタカー会社でした。

　レンタカー店の代表：「何か嫌な予感がしてたので、ストリートビューでその（車の位置情報の）場所を見たら、レッカー会社の看板も建物もあったと」

　矢野代表：「連絡ありまして、GPS見てうちにあるということが分かったと。うちもベンツ貸してるんですよと、大阪に帰りましたということを言ったら、それ（ベンツ）返ってこないですよと」

　レッカー会社が貸し出したベンツにも盗難防止用のGPSが取り付けられていて、現在地を調べると、福岡県内のコンビニの駐車場でした。

　急いで現場に向かうと、男はコンビニの中で買い物をしていたといいます。男がコンビニから出てきたところを、レッカー会社の人が声を掛けたということです。

　警察にも通報し、駆け付けた捜査員に男は事情を聴かれたといいます。

■今度は大阪で…“158キロ”の危険暴走

　しかし男は、この2日後にも同じようなトラブルを起こしていました。9月25日に男は今度は大阪府内のレンタカー店を訪れ、そこでも高級外車を借りていったといいます。

　期間は一日の予定でしたが、またも返却がなく、連絡も取れない状態に。車は2週間後に、大阪市内の商業施設で乗り捨てられた状態で見つかりました。

　店が車のドライブレコーダーを確認すると、目を疑うような光景が映っていました。

　大阪府内の高速道路を走る車。和歌山方面に向かっていました。追い越し車線で加速を続け、隣の走行車線を走る車を次々と猛スピードで追い越していきます。

　車は140キロを超えたところで、車線変更。そのまま速度を落とすことなく、緩やかなカーブに差し掛かったところで、再び追い越し車線へと移ります。

　その後も150キロを超えた状態で車線を行き来し、最後、追い越し車線に戻った時は、158キロを計測していました。

■「申し訳ないです」謝罪電話も…また音信普通

　諏訪市のレンタカー店に、9月下旬、男から電話が掛かってきたといいます。

　男：「本当にご迷惑をおかけいたしました」
　レンタカー店の代表：「大阪市をずっと乗り回していたのも、こっちも見とるわけ。『愛知にいる、愛知にいる』って、それは最初からだますつもりでしたということだよな？」
　男：「そうなりますね」
　レンタカー店の代表：「もうちょっと真面目に、こちらの方と対話をしていきながら、折り合ってもらいたいと思うからさ」
　男：「分かりました」
　レンタカー店の代表：「うちは言い方悪いけど、金だけもらえたらいいんだけど、できることなら、あなたのことをケアしながら、お金を払いやすい方法というのを考えてあげたいと思うからさ。それも分かって対応をしてください。今後は」
　男：「分かりました」
　レンタカー店の代表：「今後も連絡は取れるようにしてください」
　男：「分かりました」
　レンタカー店の代表：「そういうことで失礼いたしますので…」
　男：「申し訳ないです。失礼します」

　しかし、男とはこれ以降、再び連絡がつかない状態になってしまっているといいます。

　レンタカー店の代表：「（謝罪の気持ちは）そんな気はサラサラなかったんだなと。怒る気力も起きないというかあきれている。（自分は今）きっとすごく腹が立っているんだと思います。ただ怒っちゃっうと、こうやってしゃべれない。頭の中が怒りで支配されてしまうので。今、感情は閉じ込めているような気がするんですね」

（「羽鳥慎一 モーニングショー」2023年11月2日放送分より）
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