事実上“地上侵攻”か、イスラエルが明言しない理由は?「地上作戦」拡大にイスラエル国民の声は?“戦場記者”須賀川が解説【news23】|TBS NEWS DIG

事実上“地上侵攻”か、イスラエルが明言しない理由は?「地上作戦」拡大にイスラエル国民の声は?“戦場記者”須賀川が解説【news23】|TBS NEWS DIG

事実上“地上侵攻”か、イスラエルが明言しない理由は?「地上作戦」拡大にイスラエル国民の声は?“戦場記者”須賀川が解説【news23】|TBS NEWS DIG

終わる兆しの見えないイスラエルとハマスの戦闘。“戦場記者”須賀川拓が解説します。

■事実上“地上侵攻”か イスラエルが「侵攻」を明言しない理由は

藤森祥平キャスター:
イスラエル軍によるガザへの地上侵攻。これまでも間近と伝えてきましたが、事態は着実に大きく進んでいるようです。

29日にイスラエル軍が、ハマスの作戦司令部や対戦車ミサイル発射基地など24時間で450か所以上を空爆したと発表しました。これまでにないペースで増やしているということがわかりました。ネタニヤフ首相は「戦闘が第2段階に移った」と発表しています。

小川彩佳キャスター:
この「第2段階に移った」という言葉、そして軍は地上部隊も越境させているということですが、これは地上侵攻が始まったとみてもいいのでしょうか。

23ジャーナリスト 須賀川拓 記者:
これは、まず二つの視点から見なくてはいけない、と思っています。

まずイスラエル軍の動きです。陸海空3か所からまず同時に攻めている。さらに、機甲部隊、工兵部隊、歩兵部隊というほとんどフルセットで越境して、さらにそこにとどまっている。これが1点目です。

2点目は、逆の立場、ガザの人たちから見ると「明らかに侵攻されている」と思います。だから事実上の地上侵攻といっても差し支えないのでは、というふうに思っています。

小川キャスター:
いま“事実上”とつけましたが、イスラエルとしては「地上侵攻」という言葉を明確には使っていない。

須賀川 記者:
そうですね。イスラエル側としては国内外に向けて、多分双方に対していろいろと今探っている状況だと思います。

やはり国際的にも今、パレスチナ擁護、要するに「イスラエルの空爆がやり過ぎだ」という声がかなり高まっている。その中で、「invasion」日本語でいうところの「侵攻」という英語の言葉は非常に強い。本当に極めて切羽詰まった響きがある。

イスラエル国内でも「人質の命を救うためには何とか停戦を」という声もかなり高まってきてますので、国内外に向けて「invasion」という言葉を何とか使わないで、なし崩し的にしようとしてるんじゃないか、という印象を受けます。

■「地上作戦」拡大 イスラエル国内の世論は?

小川キャスター:
かなり慎重になっている。ただ、事実上の地上侵攻が始まってしまった、というふうにも見えますが。

薄井シンシアさん:
地元の人たちも最初のときはすごく熱くなって、やっぱり報復考えてるのでしょうが、今はどうなのでしょうか。もう少し人質のこととかも考えてるんでしょうか。イスラエル人全員がネタニヤフ首相を支持してる、ということはありますか?

須賀川 記者:
イスラエルは非常に奥が深い国です。そもそもハマスが行った極めて非道で、残虐な犯行、80%の遺体に拷問の痕が見られた、という情報もありますので、それに対するやっぱりイスラエル側の怒りは、やはり尋常じゃない。ものすごい高い処罰感情がありました。

しかし、イスラエル国内の世論調査を見てみると、「速やかに侵攻すべき」と考える人が3割を切っています。

▼速やかに進行すべき:29%
▼侵攻は待つべき:49%

当初はこれの倍ぐらいあったという情報もあるので、だんだんとイスラエル国内でも「まず人質の命を助けるべきだ」ということと、「ちょっとやりすぎなんじゃないか」というような世論も出てきている。

イスラエルには当初から、自分の親族を殺されていながらも、「戦争自体を、今こそこの憎悪のサイクルを止めるべきだ」という声を上げてる人たちもいる。本当に全員が全員、憎悪にかられて「ハマスを潰すんだ」と言ってるわけではない。そこはやはりイスラエル社会の非常に奥深いところでもあるのかな、というふうに感じています。

小川キャスター:
以前、中継で伝えてもらったときは「声をなかなか上げづらいような空気がある」というふうにも言っていましたが、その空気感というのは変わってきているんでしょうか。

須賀川 記者:
みんな結構我が強い国民性でもあるので、そこに関しては皆さんはっきりと自分の意見を言ってる人はいます。ただ一方で、声を上げづらい地域に住んでる方も、もちろんいる。それは、ユダヤ系のイスラエル人も、そしてアラブ系のイスラエル人もそうなんですよね。

■アラブ諸国がガザ住民を“受け入れられない”ワケ

藤森キャスター:
もちろん紛争全体の概要が掴みづらい中で、どんどん双方の犠牲者の数が信じられないペースで増えています。イスラエル軍としても、発表をためらわずに地上侵攻に打って出たと明らかにした、となった場合、また犠牲者の数が格段と増えてしまう、ということですよね。

須賀川 記者:
まず私達は「地上侵攻」という言葉に引っ張られ過ぎてしまってるところがあると思います。地上侵攻しようがしまいが、いまイスラエル軍によるガザの空爆というのは、もう苛烈を極めています。

現在ガザ地区の死者数は8306人です。イスラエル側が集中攻撃するといった北部に空爆がかなり集中しています。ところが、イスラエル側は「南部に逃…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20231031-6118582)

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