ハマス襲撃時の音声を生存者が録音　一般市民を巻き込みイスラエルとハマスの大規模な戦闘は激化

ハマス襲撃時の音声を生存者が録音　一般市民を巻き込みイスラエルとハマスの大規模な戦闘は激化｜TBS NEWS DIG

7日、イスラエル南部で開かれた野外音楽祭。数千人が参加したとみられますが、音楽は止まり、銃撃音が聞こえてきました。

イスラエルとハマスによる大規模な戦闘。ハマスが実効支配するガザ地区では、イスラエル軍による報復攻撃が続いていて、3700人あまりが負傷、AP通信は現地当局の話として、およそ700人が死亡したと伝えました。イスラエル側の死者は900人を超えているということです。

ガザ地区ではきょうも、イスラエル軍の空爆によるとみられる黒煙があがっています。

エリノー・ゲンバリアンさん
「私は冷蔵庫の中に隠れています。そこら中で銃撃戦となっています」

エリノー・ゲンバリアンさん（24）。7日、イスラエル南部で野外音楽祭に参加していましたが、ハマス戦闘員の襲撃を受けました。

車の中に逃げ込もうとしましたが燃やされていたため、大型冷蔵庫に隠れ、知人らに助けを求めようとスマートフォンで状況を録音していたのです。

エリノー・ゲンバリアンさん
「聞こえます？私の…」
記者
「心臓の音…」

スマートフォンの音声
「イスラエル軍が（周囲に）いるかどうかわからない」

戦闘員が殺害を指示するような声が頻繁に聞こえ、隣の冷蔵庫に隠れていた女性は見つかり、殺害されたといいます。

エリノー・ゲンバリアンさん
「冷蔵庫の中で私は、8歳の息子が孤児にならないようにと考えていました。私の父親は2歳の時に死んでしまいましたから」

冷蔵庫の中で6時間半が経ち、生存者を探す声が聞こえ、ようやく外に出たエリノーさんは、首を切断されるなどした遺体を見たと証言。精神的ショックを受け、心のケアが必要な状態です。

民間人を巻き込み、続く戦闘。事態が収束する見通しは立っていません。

多くの民間人を巻き込みながら、イスラエルとハマスの戦闘は続いています。イスラエル中部テルアビブでは岡村さんが取材しています。現地の最新情報です。

イスラエル中部にある都市、テルアビブの郊外に来ています。

この警察関連の施設は、家族や親族、友人の行方が分からない人が少しでも情報を得ようと訪れている場所です。7日にイスラム組織・ハマスによる攻撃が始まってから、訪れる人が増えているそうです。

イスラエルとハマスによる大規模な衝突は多くの一般市民を犠牲にしています。

VTRで紹介した、冷蔵庫に潜みハマスの襲撃から生き残ったエリノーさんが訴えていたのは、なぜ長時間、軍隊などによる救助が来なかったのかということで、政府に対する不信感も募らせているようでした。

この音楽祭でハマスの戦闘員は250人以上を殺害したほか、兵士や外国人を含む市民を人質にとり、ガザに連れ去っています。

イスラエルの人たちに話を聞くと、今回のハマスによる奇襲作戦をなぜ事前に予測できなかったのか、情報機関を責める声が聞かれるとともに、今後、どうなってしまうのかと不安感が広がっています。

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