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「不登校の大半は親の責任」“フリースクール”発言に透ける「本音」 学校以外の選択肢をどう整備?【news23】|TBS NEWS DIG
滋賀・東近江市長のフリースクールをめぐる発言が波紋を呼んでいます。「信念を持って発言した」と主張する市長の持論に透ける「本音」から学校以外の受け皿となっているフリースクールのような、学校以外の選択肢をどう整備していくべきなのか考えます。
■「不登校になる大半の責任は親にある」市長の発言 波紋広がる
問題の発言があったのは先週のことでした。
滋賀県東近江市 小椋正清市長:
「文科省がフリースクールの存在を認めてしまったということに、愕然としているんですよ」
“不登校の子どもたち”への対応を検討する会議の場で持論を展開したのは、滋賀県・東近江市の小椋正清市長。
小椋市長:
「『ああ、じゃあフリースクールがあるんだったら、そっちのほうに僕も行きたい』という雪崩現象が起こるんじゃないか。国家の根幹を崩してしまうことになりかねないぐらいの危機感を持っている。義務教育は親が嫌がる子どもを押しつけてでも、極端に言うと。大人が判断して『この勉強をしなさい』という世界なんですよ」
小椋市長は会議後に「不登校になる大半の責任は親にある」とも発言。こうした発言に国からも苦言が…
盛山正仁文部科学大臣:
「望ましい発言とは当然考えていないわけですね」
■“信念を持って発言しているから撤回はしない” 市長の真意とは
批判が高まる中、小椋市長が真意を改めて説明しました。
小椋市長:
「これ(不登校の原因)を親の責任にする、なんてことは私は全く思っていません。普通教育を受けさせる国民の義務がある、ということを考えると、学校に行かせるアクションは本当に親にしか起こせない。親に責任“も”あるだろうという意味で『大半は親の責任だ』という舌足らずの言葉になっちゃったんですよ」
――『不適切だ』とは思っていないですか?今でも
「不適切とは思ってません。私は制度について大変な問題があると」
――やっぱりみんな「おかしい」と思っている人が多いわけですよ
「分かりますよ…」
――素直に謝ったら良いじゃないですか
「だから、謝ると言ってるじゃないですか。私の言葉でダメージを受けた人については」
――それは不適切な発言だったから謝るんでしょう?
「そうですよ」
――不適切な発言があったということでよろしいですね?
「結構です。腹くくりました」
謝罪したうえで「発言が不適切だった」と認めた市長。しかし…。
小椋市長:
「撤回してなんの効果があるんですか?言いますけど。私は信念を持って発言しているわけですから、そこのところわかっていただきたい」
“信念を持って発言しているから撤回はしない”。市長が突き通したのは「制度設計への批判」でした。
小椋市長:
「文科省の制度設計の甘さなんですよ。たとえば枠組みを決める、フリースクールを運営するにあたっての基準を決める、カリキュラムを決める。そういったこともないまま、現状のままで支援するということに対してやはり私は抵抗を覚えたわけで」
――市長はフリースクールの現場に行かれたことは?
「フリースクールはありません。現状、東近江市にはフリースクールを運営していらっしゃるところはないので……あっ…2つあるって。教育委員会。これは私の勉強不足・認識不足。すみません」
■10年前と比べ2.5倍に… 不登校の現状は
久保田智子 NEWS DIG編集長:
まずは不登校の現状を確認しておきます。不登校の小・中学生が増えています。2022年度は29万9048人で、10年前と比べると2.5倍と過去最多を更新しています。そんな中、今回の小椋市長の発言がありました。
小川彩佳キャスター:
色々なことをおっしゃっていましたが、こうした発言が切り取られて、SNSで拡散されて、そして誹謗中傷へと膨らんで。そして、追い詰められていくのはこうした不登校の子どもたちだったりしますから、そういったところにも、市長という立場である限り、もっと想像していただきたかったなと感じます。
プチ鹿島さん:
ギョッとしましたね。僕も小学3年生の娘がいますが、やっぱり「毎日学校楽しんでるかな」って気になるんですよ。でも、もしいざとなったら「学校以外の選択肢もあるんだよ」というのは教えたいし、そう思うことで親も安心するじゃないですか。
今回の報道をいろいろ調べてみると、フリースクールは保護者の交流の場にもなっていて、大人の孤立も防いでいる、という意見が印象的でした。だから「親と子の居場所」でもあるという。なので、市長なのにそういった市民の実態をなかなか見ていないのかな、と思いました。
小川キャスター:
「国家の根幹を崩しかねない」という言葉もありましたが。
プチ鹿島さん:
これも気になりました。「国家の根幹」これを市長はどういう意味で言ったのかといったら「国家国力を回復し、強い子供を作っていこう、という思いだった」と。ちょっと考えが古いんじゃないかな、と。「国家の根幹」って例えば、いろんな方に誰にでも多様な選択肢があって、少しでも生きづらさを解消してあげるよ、というのがこれからの国家の根幹だ…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20231027-6117858)
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