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“ネコ1000匹”食肉処理場直前で…中国警察が保護 ネコ肉売買の裏に“食肉偽装”か(2023年10月27日)
中国で1000匹のネコが食肉処理場に運ばれているところを地元警察が保護した。今、中国ではネコがヒツジなどの肉と称されて取引される食肉偽装の疑いがあるということだ。
■身動きができないほど…檻に詰め込まれたネコたち
中国のSNSから:「こちらのネコちゃんたちは、もう大丈夫。寝ています。静かにしましょうね。外にも、たくさんいますね。ネコちゃんたちは、もう安全だと分かるようで、静かにしています」
ネコたちが食肉処理場に運ばれているところを地元警察が保護した直後の映像だ。
地元メディアによると、中国・江蘇省で救出されたネコたちは、木で作られた檻(おり)に身動きができないほど、ぎゅうぎゅうに詰め込まれていた。その数、なんと約1000匹。
警察は、野良ネコなどを食肉として不正に処理し、売りさばこうとした疑いで業者を捜査していて、食肉処理場に向かうトラックを摘発したという。
■不正捕獲だけでなく…偽装販売の可能性も
ネコが食用として取り引きされていることについて保護活動家は、次のように。話す。
保護活動家 澎湃新聞(10月20日):「ネコの肉は1ポンド(約450グラム)あたり、4.5元(約90円)で売られています。ヒツジの肉は1ポンド(約450グラム)30元(約600円)で売られています」
ネコの肉は、ヒツジなどに比べて安いという。なぜ、安いネコの肉が大量に取り引きされるのか。
動物保護団体:「ネコは不正に捕獲されているだけでなく、単価の高い、ヒツジやブタの肉として偽装販売されている可能性がある」
この報道を受け、中国のソーシャルメディアでは動物の権利と食の安全に対する懸念の声が広がり、多くのユーザーが、当局による監視の強化を求めているという。
■去年もネコ約150匹を保護 そのうち大半が“ペット”
そもそも中国の今の広西チワン族自治区や広東省では、ネコを食べる文化があるそうだ。
中国メディアによると、ネコの肉を使った広東料理で有名なのが、縁起物の名前を付けた「龍虎鳳」料理だという。「龍」は「ヘビ」で、「虎」が「ネコ」、「鳳凰」は「ニワトリ」を指しているということだ。
中国事情に詳しい講談社・現代ビジネスの近藤大介編集次長は、1990年代に広州市でネコ鍋を食べる機会があったそうだ。
食べてみると食感は固かったそうで、店員からは「滋養にいいからスープを飲むのが良いよ」と言われたそうだ。
こういった食用のネコの肉を巡っては、事件も起きている。
AFP通信によると、去年8月、中国東部で食肉処理場に運ばれる予定だったネコ約150匹が警察に保護されている。
このネコの大半がペットで、組織的にペット窃盗が行われたとみられていて、動物福祉団体の専門家は「中国では毎年400万匹のネコが食肉用となっている」と指摘している。
■食用でのイヌ・ネコの取引 中国政府が規制
こうしたなか、禁止する動きも進んでいる。
BBCによると、2020年には中国・深セン市で、食用でのイヌ・ネコの取引を禁止したといい、こうした規制は中国の都市で初めてだったそうだ。
さらに、中国メディアによると、今年4月に入って、食用でのイヌ・ネコの取引を中国政府が規制したという。
なぜ、食用ネコの取引禁止の動きが広がっているのだろうか。
近藤編集次長によると、「中国では空前のペットブームで、ネコが身近な家族になり、ネコの食用しての取引を放置すると、人々の怒りの矛先が政府に向きかねない。習近平国家主席は抗議デモにならないよう、早めに芽を摘んでおきたい思惑もあるのでは」と分析している。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2023年10月27日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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