猛烈ハリケーンがメキシコ直撃 救助難航「悪夢のシナリオ」(2023年10月26日)

猛烈ハリケーンがメキシコ直撃 救助難航「悪夢のシナリオ」(2023年10月26日)

猛烈ハリケーンがメキシコ直撃 救助難航「悪夢のシナリオ」(2023年10月26日)

 猛烈な勢力を持つハリケーンがメキシコを直撃。暴風や大雨、高潮による甚大な被害が出ています。

■猛烈ハリケーン メキシコ直撃

 最大風速74メートルの猛烈な風。最強クラス・カテゴリー5のハリケーンが直撃。窓ガラスを突き破り、部屋の中にも嵐が吹き荒れます。ハリケーンの威力はすさまじく、壁がはがれ、部屋の中がむき出しになった建物。まるで町全体が廃墟と化したのです。

 場所はメキシコのアカプルコ。海岸には多くのホテルが立ち並ぶ世界有数のリゾート。しかし、町から人の姿が消え、大部分が冠水してしまいました。

■まるで廃墟…なぜ避難せず?

 カテゴリー5のハリケーンの場合、海から8キロ以上、避難するよう呼び掛けられます。しかし、多くの住民たちは避難せず、被害が拡大したとみられています。なぜ避難しなかったのでしょうか。その理由を探ると…。

 ハリケーン上陸前の映像、ビーチから避難をするよう呼び掛ける警備員たちの姿が。住民たちも熱帯低気圧が来るのは分かっていたものの、危機感は感じてない様子。しかし、沿岸の海水温は異常な高温の状態にありました。

■急発達 12時間で最強クラスに

 夜になると事態は一変。メキシコに上陸直前、沿岸部で急速に勢力を強め、中心部は無数の雷も発生。わずか12時間で熱帯低気圧から最も強いカテゴリー5のハリケーンへと発達したのです。地元当局は住民に避難所に移動するよう呼び掛けますが、すでに各地で停電も発生。

■救助難航「悪夢のシナリオ」

 海沿いのリゾートホテル。壁を突き破ったため建物内にも風が吹き荒れますが、多くの観光客たちは避難が間に合わず、部屋にとどまっていました。エレベーターも止まり、廊下で救助を待つ人の姿も。

 撮影者:「まさか、こんなことが起きるなんて」

 一夜明けると、信じられない光景が広がっていました。バルコニーの仕切りも壁も吹き飛ばされ、手すりも何もないため、足を踏み外したら下へ落ちてしまいます。隣の建物もボロボロの状態に。沿岸のビルはほとんどが被害を受け、町は壊滅状態に。

 ハリケーン前、かつての建物は暴風で削り取られたように壁が剥がされ、部屋の中も吹き飛ばされています。テニスの試合が行われているアリーナもコート内も浸水。観客席の一部も倒壊しています。

 さらに冠水や土砂崩れにより道路も寸断され、警察や消防が入れない地域もあり、救助活動は難航しているといいます。 (C) CABLE NEWS NETWORK 2023
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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