「振り向いたらクマ」突然襲撃 目撃多発“至近距離”急増のワケ(2023年10月25日)

「振り向いたらクマ」突然襲撃 目撃多発“至近距離”急増のワケ(2023年10月25日)

「振り向いたらクマ」突然襲撃 目撃多発“至近距離”急増のワケ(2023年10月25日)

 クマによる被害が後を絶ちません。山梨県では小学校の近くで男性がクマに襲われ、手や足をかまれました。男性は振り向いたら目の前にクマがいたと話しています。至近距離に現れ続けるクマ。そこにはある訳がありました。

■「振り向いたらクマ」突然襲撃

 池のほとりを歩くクマ。その後を追うのは2匹の子グマです。

 撮影者 オバラソウさん:「かなりびっくりしましたね。実際にクマが立っていた所も頻繁に釣り人が入る場所だった。かなり驚きました」

 目撃場所は森の中の湖畔ですが、50メートル離れた場所には住宅も立ち並んでいます。撮影者はクマと遭遇したのは初めてといいますが…。

 撮影者 オバラソウさん:「ただ、見掛けたという話は今年に入ってから急に増えた。街中でも見た人いるし、かなり増えてきたという実感はある」

 街中での目撃が増えるにつれ、人への被害も後を絶ちません。25日午前9時45分すぎ、山梨県大月市で70代の男性が農作業中にクマに手や太ももをかまれ、けがをしました。

 被害に遭った増井造さん:「畑で野菜に虫が付いていたので、その虫を取っていた。そしたら横から(クマが)いきなり来た。振り向いたらガッときたから手で押さえて、押さえた時にかまれた」

 クマは体長およそ1メートルで、現在も捕まっておらず、現場付近およそ700メートルの所には小学校があります。

■埼玉でクマ出没「信じられない」

 都心にほど近い場所でも不安は広がっています。22日、クマが目撃された埼玉県飯能市。南側を東京都に接したこの町は都心から50キロ圏内に位置し、「東京のベッドタウン」としても知られています。近くにはマンションも立ち並んでいます。

 近所の人:「4年前ぐらいからいるが(クマの話は)聞いたことなくて、初めて聞いたので怖い」「(クマの出現は)信じられなかった。対策は全然でした」

■警戒心薄れ?「人間怖くない」

 人間の生活圏に頻繁に出入りするクマ。秋田県五城目町では住宅の間にある畑の真ん中を堂々と歩いています。撮影された時間は24日午前9時でした。こちらは秋田県北部で撮られたクマの映像。山へ戻る親グマの後を2匹の子グマが追っていきます。途中、人に気付いたのか、振り返りじっとこちらを見ています。また、こちらの映像では後ろに建物が見えますが、子グマは地面に落ちたクリを必死に食べています。

 撮影者によると、映像を撮る際には超望遠レンズを使用したり、車内から撮影したりと安全な距離を取って臨んでいて、携帯電話などで不用意にクマに近付いて撮影しないよう注意を呼び掛けています。

 それでもSNSにあふれるクマの映像。当然、人里に現れる頻度が増加しているからと考えられますが、その他にも撮影を可能にしている理由があるといいます。

 兵庫県立大学 横山真弓教授:「ツキノワグマは非常に警戒心が高く、そんなに人前に出てくる動物ではないが、同時に学習能力が非常に高いので、人間はクマに対して何もしない動物だと学習もしているので、人間を気にしていないという行動に変わっている」

 岩手県の山間部で撮影されたクマは、車のヘッドライトが付いているにもかかわらず、ゆっくりとこちらに歩いてきます。

 また、夜行性と思われてきましたが、昼間に見られるケースも増えています。

 兵庫県立大学 横山真弓教授:「以前はどちらかというと薄明薄暮の夜型と認識していたが、人間活動がない地域の山間部では昼行性だったという研究が最近ある。結局は人間活動を嫌がって夜に活動している。昼行性はある意味、本来の姿。最近の研究で分かったこと」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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