東京に新たな交通手段「舟旅通勤」 25日から日本橋-豊洲間で開始 今後も航路拡大か(2023年10月25日)
日本橋と豊洲を水上で結ぶ新たな交通手段が、25日からスタート。船を使った通勤。小池都知事の狙いは何なのか、実際に船に乗って取材した。
■夜景も楽しめる「舟旅通勤」 運賃は500円
25日から東京で、新たな“通勤スタイル”が始まる。舟に乗っての通勤とはどんなものなのか?
船内に入ってみると、中は広い空間が広がっていて、左右にソファがある。必ず座ることができ、自転車を乗せることも可能だという。
この船が運航するのは、オフィス街の日本橋とタワーマンションが立ち並ぶ豊洲を20分で結ぶルート。運賃は500円。地下鉄だと同じ区間は178円。乗り換えが必要で、やはり20分前後かかる。
25日から始まる、舟旅通勤。そのウリが夜景だ。
日本橋-豊洲間を一日5往復、まずは夕方の時間帯から運航される。日が沈むと、夜景も楽しめる。“舟旅通勤”に街の人は、どう思っているのだろうか?
会社員(40代):「良いのではないですか。混んでいない印象もあるし、川を使うのでマイナスイオンを浴びながら通えるって、何かそれだけでも日頃のストレスから解放されるんじゃないかな」
会社員(40代):「どうせやるんだったら、朝などのラッシュの時にやってもらった方が使う方の人間からしたら便利かなと思う」
■来年春には「日の出と晴海を結ぶルート」が就航予定
新しい交通手段として「舟」を活用する可能性を検討してきた東京都の狙いについてみていく。
東京都は2016年度から「舟旅通勤」の検討を始め、混雑や渋滞を回避しての通勤・移動といった交通手段の選択肢の一つとして定着することを目指している。
他にもインバウンドも含め、「訪れる人を魅了する新たなにぎわいの創出」や「東京の活力を高め、国際競争力の向上」といった狙いもある。
では今後はどんな航路が予定されているのだろうか?
25日から就航するのが「日本橋と豊洲を結ぶルート」。さらに来年春には「日の出と晴海を結ぶルート」が就航予定で、こちらは直線距離は近いですが、電車などを使うと大きく回り道をしなければならず、まさに水上の利点を生かした短縮ルートとなりそうだ。
それから先は、どんなルートが就航するかは未定だそうだが、現在、これだけの箇所の船着場が整備済、あるいは整備予定となっていて、羽田空港と都心などを結ぶルートの充実など、陸路だと遠回りになる場所を直接つなぐようなルートも想定されているようだ。
■各国でも進む水辺の都市開発
こうした水辺の都市開発は海外が先行しているそうで、水辺再生プロジェクトや東京の舟運活性化に詳しい水辺総研代表取締役の岩本唯史さんは、「ニューヨークでは安く乗れる通勤通学路線が大人気で、それにより川沿いの開発が進むなど、新たな都市の魅力になっている。ロンドンやバンクーバーなど各国の都市でも水辺の開発が進んでいる。東京の水辺が今後果たすべき役割は大きいし、新しい東京の情景が作られていくなかで、船の利用は交通手段として定着する可能性が多くある」と期待を寄せている。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2023年10月25日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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