イスラエル人女性2人解放 “人質50人解放協議”報道も…米国が地上侵攻の延期要請か【もっと知りたい!】(2023年10月24日)

イスラエル人女性2人解放 “人質50人解放協議”報道も…米国が地上侵攻の延期要請か【もっと知りたい!】(2023年10月24日)

イスラエル人女性2人解放 “人質50人解放協議”報道も…米国が地上侵攻の延期要請か【もっと知りたい!】(2023年10月24日)

 情勢が大きく動く可能性が出てきました。ハマスが、新たに人質2人を解放したと発表しました。共に、イスラエル人とみられています。また、アメリカとカタールの間で、外国人の人質50人の解放について協議が行われていると、イスラエルの公共放送が伝えています。

■安全とされるガザ地区南部でも…被害相次ぐ

 連日、ガザ地区北部を襲うイスラエル軍の空爆。人々が子どもを抱え逃げ惑います。走って避難する人たちもいます。

 記者:「どこが被害に?」
 ガザ市民:「隣人です!」

 病院の近くにも着弾しました。

 安全とされるガザ地区南部でも被害が相次ぎました。北部から避難してきた女性は、ようやく安心できると思った矢先に、家族を失ったといいます。

 北部から避難してきた女性:「ここに避難してきた時、私たち家族は17人いました。今は4人だけです。これは本当に悪夢です。一生忘れることができません」

 イスラエル軍は23日朝までの24時間に、ガザ地区の標的320カ所以上を空爆したと発表。ハマスの拠点や地下トンネルなどを破壊したといいます。

 ガザ地区当局は、この攻撃で子ども182人を含む436人が死亡したと主張しています。一方、イスラエル軍にも犠牲者が出ています。

 イスラエル軍報道官:「ガザ地区での作戦中、ハマス側の攻撃を受け、兵士1人が死亡。3人が負傷した」

 イスラエル軍は、ガザ地区で遺体や行方不明者の情報を集めるために、限定的な地上作戦を実施したと明らかにしました。その際、ハマスのミサイル攻撃を受け兵士1人が死亡したということです。一連の衝突で、これまでに双方の死者は6000人を超えています。

■近付く地上侵攻…西側諸国の動きもあわただしく

 クラクションを鳴らしながらガザ地区に入っていく支援物資をのせたトラック。23日には、20台がラファ検問所を通過しました。食料や水。医薬品などの搬入は21日から3日連続となります。

 しかし、国連関係者は、220万人が住むガザ地区への支援としては「少なくとも毎日100台のトラックが必要」と訴えています。

 深刻さを増す人道危機に、近付く地上侵攻。西側諸国の動きもあわただしくなっています。

 アメリカ バイデン大統領:「(Q.イスラエルに地上侵攻の延期を働きかけている?)イスラエルと話をしています」

 CNNなど複数のアメリカメディアは、バイデン政権がイスラエルに対し「地上侵攻を遅らせるよう働きかけている」と伝えています。

■イスラエル人2人…ラファ検問所で解放

 きっかけになったとみられるのが、ハマスがカタールの仲介に応じ、人質としていたアメリカ人2人を解放したことです。

 ハマスの軍事部門の報道官はSNS上で、エジプトとカタールの仲介を受け、新たに2人の人質を解放したと発表しました。

 ハマス報道官(SNSから):「我々は人道的かつ、やむを得ない理由により、2人を解放することを決定した」

 エジプトのテレビ局によると、人質2人はイスラエル人でラファ検問所で解放されたということです。

 これは解放された2人を、エジプト側で捉えた映像です。

 車から降りた女性は両側をスタッフに支えられながら歩き、自らの足で救急車へと乗り込みました。その後女性は、体に医療機器をつけられ、健康状態を確認される様子も映っています。スタッフと話した際には安心したのか、笑顔を見せる場面もありました。

■各メディアが報道…今後の人質解放の可能性は…?

 さらに、イスラエル公共放送は政府高官が「今後の人質解放の可能性」について、ニューヨークタイムズの取材にこう答えたと伝えています。

 イスラエル高官(ニューヨーク・タイムズへの取材に対して):「アメリカとカタールの間で、外国人の人質50人を解放する可能性について協議が行われている」

 別のイスラエルメディアも…。

 イスラエル i24ニュース:「赤十字は外国人の人質50人を受け入れる方針です。移送はガザ地区南部で行われます。赤十字の職員が安全に到着できるようにするため、この地域ではここ数時間、イスラエル軍の攻撃は行われません」

 中東メディアもハマスが数時間以内に多数の外国人の人質を引き渡すと伝えています。今も安否が分からない222人の人質。エルサレムではその家族らがイスラエル政府に対し、解放に全力を尽くすよう求めました。

■ハマスに息子連れ去られ…希望を口にする一方で…

 ハマスが公開した人質の映像を見つめる男性。そこには手りゅう弾の爆発で手を切断した23歳の息子が連れ去られる様子が映っているといいます。

 息子をハマスに連れ去られた男性:「愛する息子のこんな映像なんて、誰も見たくないでしょう。しかし、私は何十回、何百回と見て、混乱しながらも、そこから力をもらっています。息子が不屈の精神で戦い続けてくれることを願っています」

 父親は希望を口にする一方で、息子に十分な治療を受けさせるよう訴えました。

 息子をハマスに連れ去られた男性:「必要な治療を受ければ、生存できる可能性は十分にあります。まだ治療を受けていないなら、悲惨な状況です。息子は手術が必要で、適切な薬が必要です。治療を施し、200人の人質全員を家族のもとに返してほしい」

■国連が「緊急特別会合」開催へ

 そうしたなか、アメリカなどG7(主要7カ国)のうち、日本をのぞいた6カ国の首脳が共同声明を発表しました。

 欧米6カ国の共同声明:「イスラエルの持つ自衛権の支持を改めて表明するとともに、民間人の保護を含む国際人道法の遵守(じゅんしゅ)を求めた」

 国連総会は23日、アラブ諸国の要請でガザ地区の情勢を協議する緊急特別会合を26日に開くと決めました。

(「グッド!モーニング」2023年10月24日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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