「血まみれの怪物を根絶」イスラエル首相 ガザへの地上侵攻めぐり各国の思惑が交錯【もっと知りたい!】(2023年10月17日)
イスラエルのネタニヤフ首相は、「我々に向かってくる血まみれの怪物を根絶させる準備はすでにできている」と、ガザ地区への地上侵攻の準備が整ったと強調しました。
■ガザ北部 退避通告後も…約50万人とどまっているか
記者が滞在中のエルサレムを突如、ハマスからのロケット弾が襲い、緊張が走りました。
上空では、迎撃されたロケット弾とみられる白い煙も見えました。
一方、パレスチナ自治区・ガザでは、イスラエルによる報復攻撃が続いています。
北部の難民キャンプでは、がれきの中で救助活動が行われる、その最中にも…。
日本時間17日午前1時50分時点で、ガザ地区での死者は2778人。イスラエル側を合わせると、少なくとも4178人が死亡しました。
退避通告が出された北部では、いまだ50万人ほどがとどまっているとみられます。
■“退避先”ガザ南部でも空爆 住民「子どもバラバラ」
ガザ北部の小児病院では、苦渋の決断を迫られていました。
小児病院の医師:「子どもたちは人工呼吸器によって、辛うじて生命をつないでいる状態です。なので、彼らを移動させることは不可能です。例え殺されようとも、我々は医療に従事し、ここを離れません」
イスラエルは、ガザ北部から60万人が南部に移動したと発表していますが、その南部でも空爆がありました。
住民:「この家に住んでいた子どもたちの体がバラバラになっているのを見た。ここの状況はさらに悪化するだろう」
■「爆撃・悲鳴・流血」…検問所は開通されず“足止め”
エジプトとの境界にあるラファ検問所には、ガザ地区から脱出しようとする大勢の人が押し寄せました。
住民:「どこに行っても、爆撃・悲鳴・流血。どうすればいいか分かりません。本当に検問所が開くとは思えないけど、ここまで来ました」
この日、初めて検問所が開かれ、ガザ地区に住む外国人の退避や支援物資の搬入が行われるとみられていましたが…。
エジプト シュクリ外相:「イスラエルがラファ検問所を開けることを許さない」
現時点では、検問所は閉じられたままで、燃料や食料などを積んだ何十台ものトラックは足止めされている状況です。
■イスラエル首相「怪物を根絶」 地上侵攻を改めて示唆
こうしたなか、焦点となっているのがイスラエルがいつガザ地区への地上侵攻に踏み切るかです。
ネタニヤフ首相:「我々に向かってくる血まみれの怪物を根絶させる準備はすでにできている」
15日、イスラエルのネタニヤフ首相は、戦時内閣の閣僚会議を初めて開き、ガザ地区への大規模な地上侵攻を改めて示唆しました。
すでにイスラエル南部のガザとの境界付近には、戦車などが集結しています。
イスラエル軍は「地上と空、海からの広範囲な作戦の準備を進めている」と声明を出しました。
■バイデン大統領「占領は間違い」「ハマス排除すべき」
一方、アメリカのバイデン大統領は、イスラエルが再びガザ地区を占領することについては、慎重な姿勢を見せています。
バイデン大統領:「イスラエルが再びガザを占領するのは間違っている。パレスチナ国家樹立への道は残すべきだ」
その一方で、イスラム組織「ハマス」については「排除すべきだ」と述べました。
また、イラン外相とハマスの指導者が会談。協力し合うことを確認しました。
イラン アブドラヒアン外相:「ガザ地区での残虐行為をやめなければ、イランは傍観者ではいられなくなる」
(「グッド!モーニング」2023年10月17日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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