卒塔婆の上に「練炭」28個・・・住職殺害の緻密な計画性 逮捕の2人は別の“爆発”も計画か 焼却炉から「ガソリン」見つかる【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG
東京・足立区にある寺の住職を殺害したとして、石材会社の社長ら2人が逮捕されました。
現場に設置された「練炭」は28個。逮捕された2人が企てた殺害計画とは。解説です。
■住職 “練炭殺人事件” 焼却炉にガソリン10本以上仕込み爆発も狙ったか
南波雅俊キャスター:
2023年7月23日、東京都足立区に500年ほど前に建てられた「源証寺」の納骨堂で、住職の大谷忍昌さんが意識を失って倒れ、搬送先の病院で亡くなりました。死因は一酸化炭素中毒でした。
事件が動いたのは10月7日です。石材会社「鵠祥堂」の社長、斉藤竜太容疑者(50)と取締役の青木淳子(63)容疑者が殺人などの疑いで逮捕されました。2人は事件前夜の7月22日に納骨堂に侵入し、卒塔婆の上に練炭28個を並べて火をつけました。
翌朝、住職の大谷さんは練炭に気づき、片付けるために妻を呼びました。しかし、部屋に充満した一酸化炭素を吸い、意識を失って倒れてしまいました。
さらに斉藤容疑者と青木容疑者は、大谷さんが骨壺や廃材を燃やすために使用している焼却炉の中に、ガソリン入りのペットボトルを10本以上仕込み、爆発させて殺害しようと狙ったのではないかとみられています。
元埼玉県警刑事の佐々木成三さんによりますと「住職の大谷さんの予定や行動パターンを把握しており、さらに他の殺害手段も用意していることから、強い殺意があった可能性がある」とみています。
ホラン千秋キャスター:
まだ容疑の段階ですが、練炭やガソリンなど、それぞれの目的を遂行しようという意図が見えますね。
ハロルド・ジョージ・メイさん:
殺意を感じますね。住職の行動パターンを把握し、火をつけた練炭を置くだけではなく、バックアッププランとしてガソリンまで用意していた。ビジネスにおいてトラブルは日常茶飯事ですが、なかなか殺す動機にはならないので、動機というのがとても気になります。
■宗派を問わない→在来仏教限定でトラブルか
南波キャスター:
現在、動機とみられているのがそのトラブルです。3年半ほど前に住職の大谷さんは、霊園の管理などの委託契約を斎藤容疑者の石材会社と結びました。当初は墓石の販売対象について「宗派を問わない」としていました。しかし契約後、大谷さんは真言宗や浄土宗など、日本に古くからある13の宗派、いわゆる「在来仏教に限定する」と斉藤容疑者に伝えたということです。
このようなトラブルについて、都内にある別の霊園に取材をしました。一般的な「民営霊園」は▼宗教や国籍の制限はない ▼墓石やデザインを自由に選択することも可能ということで、石材会社とのトラブルは少ないそうです。しかし「民営の霊園であっても寺院が独自に事業として管理しているケースがあり、宗教や宗派に制約がある場合もあります」ということです。
当初、源証寺では霊園の運営は順調だったそうですが、墓石の売れ行きが悪化していったそうです。近所では「普通は1年であっという間に売れてしまうが、売れないって感じ」という声がありました。警視庁としても「霊園の運営方針の変更がトラブルのきっかけになった可能性もある」とみて捜査をしている状況です。
日比麻音子キャスター:
トラブルがあったとはいえ、殺意に至るまでの動機を慎重に調べることが求められそうです。
ハロルド・ジョージ・メイさん:
ビジネスとしてこのお寺が駄目でも、他のお寺を探すことができなかったのでしょうか。非常に気になります。
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