献血・火炎瓶・結婚式 ウクライナ市民と戦争(2022年2月26日)

献血・火炎瓶・結婚式 ウクライナ市民と戦争(2022年2月26日)

献血・火炎瓶・結婚式 ウクライナ市民と戦争(2022年2月26日)

ロシアの軍事侵攻で大きな犠牲を払わされているのがウクライナ市民です。

(防空壕に避難した子ども 24日)
『きょうは大きな音で目が覚めたの。これが戦争だって。死にたくない。早く全部終わってほしい』

東京都内に住むウクライナ出身のアレクサンドラさん。
被害を受けているウクライナ各地に家族や知人が住んでいて、連絡を取り続けています。
特に気がかりなのは首都キエフに住む母親や兄弟です。

(キエフ在住 アレクサンドラさんの母・ナディアさん)
『今朝の四時に避難サイレンが鳴って、窓から爆発が見えたので、子供たちを起こして、すぐに防空壕に下りました。一番心配してるのは孫たち。あまり寝られずに泣いています』

ロシアは、標的は軍事施設だけとしていますが、住宅にも被害が及んでいます。

(キエフ郊外の住民 24日)
『これがロシアの言う「平和」かよ・・・』

居場所を失った市民が避難しているのが地下です。

(地下鉄の駅に避難した人 24日)
『ここはキエフの中で一番安全な場所だと言われています』

キエフの地下鉄は、「世界一深い」と知られる駅もあるほど深く、防空壕替わりに使われていました。
一方で設備が不十分な避難場所も多いようです。

(キエフ在住 アレクサンドラさんの母・ナディアさん)
『私のマンションの防空壕はきれいだけど、水やトイレの用意がない。ウクライナを助けてください』

空襲が始まった24日に急遽、結婚式を挙げることにした夫婦もいます。
新婦は5月の挙式予定を早めた理由について、「私たちは2人とも死ぬ可能がある。だからその前に一緒になりたかった。」と話しました。

ウクライナ軍は市民に「火炎瓶を作ろう」と呼びかけ、徹底抗戦の構えを見せています。

一方、ポーランド方面へ向かう列車は大混乱となっていました。
何度発砲音が響いても列車に乗り込もうとする人たちの動きは止まりません。

ウクライナ第2の都市・ハリコフの住民も不安な日々を過ごしていました。

(ロシア国境付近にいるCNN記者 25日)
『今また別のロケット弾が発射されています。ロシア軍がウクライナに向けてロケット弾を発射しているのが分かります。また飛んできました』

ハリコフにも多くのロケット弾が撃ち込まれ、集合住宅にも甚大な被害が出ました。
現地に住んでいるリディアさんは・・・

(ハリコフ在住・アレクサンドラさんの知人・リディアさん)
『最初はガス漏れで爆発したのかと思った。戦争が始まったなんて信じられなかった。この状況なので携帯電話会社が無料で使えるようにしてくれている』

現地で行列が出来ていたのは、献血をするための施設です。

(ウクライナ ゼレンスキー大統領 24日)
『負傷した兵士のために献血をお願いします』

さらなる事態の悪化を想定した備えが進められています。

ウクライナ南部にある最大の港町・オデッサ。
この地でも何度も爆発があったといいます。
現地に住んでいるルボーヴィさんは・・・

(オデッサ在住・アレクサンドラさんの知人・ルボーヴィさん)
『ガソリンスタンドにすごい並んでいる。1人あたり20Lしか売ってもらえない。スーパーでパニックが起きている。みんな大量に食料を買ったり、水を確保するよう言われ、それが一番困ります』

ウクライナでは「国民総動員令」の発動により、18歳から60歳までの男性は出国が禁じられました。
90日以内に軍に動員される可能性があります。
ルボーヴィさんの夫は70歳ですが、国を守るために残る決断をしたと言います。

(オデッサ在住・アレクサンドラさんの知人・ルボーヴィさん)
『夫は私だけを逃がし、自分は国を守るつもりでしたが、私も一緒に残ることにしました』

一方、2人の子どもを持つ女性は夫と離れ離れになる決断をしました。

(夫がウクライナに残った人)
『国のために戦わなければなりません。私と子供たちはウクライナを離れてしまいました』

ポーランド政府はすでに、10万人前後がウクライナから入国したと明らかに。
国連は今後、最大で500万人が国外退避する可能性があると発表しました。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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